遺品整理体験談【費用面の落とし穴】遺品整理士に注意点を聞いてみた!

この記事で解決できるお悩み
  • 遺品整理をはじめるタイミングは?
  • 遺品整理にいくら費用がかかるか知りたい
  • 相続放棄を考えている

【PR】この記事には広告を含む場合があります。

こんな悩みを解決できる記事を終活ガイドが書きました。

本業は総合病院(眼科)に勤務しています。医療系FPとしてセミナー講師・地方紙でコラムを連載した経験があります。

父を亡くしたのがきっかけで終活の大切さを痛感。

終活ガイド1級、さらにエンディングノート認定講師資格を取得しました。

「遺品整理で気をつけることはなんだろう……」

私も父の遺品整理をはじめたときは、わからないことだらけで不安を抱えていた一人でした。

そして、忙しさや期日までに済ませたい焦りから、たくさんの失敗をしてしまいました。

大切な人が亡くなると悲しんでいる暇はなく、各法要や諸手続の忙しさ、そして「遺品整理」という大きな壁が待ち受けています。

そこで、この記事では

  • 遺品整理はいつからはじめる?
  • 遺品整理費用の相場と3つの注意点
  • 遺品整理費用は誰が払うの?

について、遺品整理士のエトウさんにお話を伺い、遺品整理を失敗しないための注意点を紹介します。

この記事を読めば、遺品整理のポイントがわかり、納得できる料金で遺品整理をするための道筋が開けるでしょう。

最後まで読んで、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

遺品整理はいつからはじめる?

私の父は新型コロナに感染し、一週間で亡くなりました。

そのため、遺品整理はあまりにも急なできごとでした。

父は賃貸マンションに一人で住んでいたので、急ピッチで遺品整理を進める必要がありました。

なぜなら、退去するまで家賃がかかり続けてしまうからです。

私は仕事がなかなか休めず、伯母夫婦中心で片づけていましたが、父の荷物が多くて終わる気配はありません。

「自力でやるのは、きつい。」

そこで、遺品整理を専門業者に依頼することにしました。

一般的に遺品整理はいつごろはじめるんですか?

エトウさん

おすすめの時期は3つあるんです!

1.四十九日の法要後

亡くなってからは目まぐるしく忙しい日々が押し迫ってきます。

しかし、ほとんどのケースで四十九日の法要で忙しさが一段落します。

  • 亡くなってから翌日・翌々日…通夜
  • 通夜の翌日…葬儀・告別式・火葬
  • 亡くなって7日目…初七日
  • 亡くなって35日目…三十五日(五七日)
  • 亡くなって49日目…四十九日(七七日)

一般的には死後49日目に忌明けになりますが、地域によっては死後35日目の五七日(いつなのか)に忌明けとして法要を行うこともあります。

また、四十九日の法要までには以下のように「死後の手続き」を期日までに行います。

  1. 死後すみやかに…死亡診断書・死体検案書の受け取り
  2. 死後7日以内…死亡届けの提出
  3. 死後10〜14日以内…年金受給停止の手続き
  4. 死後5〜15日以内…健康保険の資格喪失届の提出
  5. 死後14日以内…介護保険資格喪失届の提出
  6. 死後14日以内…住民票の世帯主変更届の手続き
  7. 死後1か月以内…雇用保険受給資格者証の返還手続き

ひとまず、四十九日までに行わなければならない手続きが、これだけあります。

このように各法要や諸手続が落ち着くのは、四十九日法要が終わったころ。

忙しさも落ち着き、大切な人を失った悲しみが少し落ち着いたタイミングでもあるので、この頃に遺品整理をする方が多いそうです。

2親族が集まるタイミング

生前整理を行っていない場合は、ほとんどのケースでたくさんの遺品を整理することになります。

特に間取りが広い場合や一軒家の場合は、特に遺品の量が多いので、できれば親族が集まる各法要時に行うのがおすすめです。

先ほど書いたように、各法要や諸手続が落ち着き、親族が実家に集まる四十九日法要のときは遺品整理を行う絶好のタイミング!

エトウさんのおじいさま、おばあさまの遺品整理や形見分けも、この四十九日に親族が集まったタイミングからはじめたそうです。

エトウさん

一周忌や三回忌などの法要の際にも少しずつ進めていきました。

3.亡くなってから7〜10か月以内

遺品の整理はいつまでにすればいいんだろう……。

相続とは、親が亡くなったときに持っていた家や土地、お金などを引き継ぐことです。

死後の諸手続で、税金関係の手続きも忘れずに行う必要があり、特に相続税の申告や納税は死後10か月以内にしなければいけません。

そのため、どのくらい遺産があるのかを把握するためにも、死後7か月目ごろには遺品整理を始めたほうがいいでしょう

遺品整理をして遺産といえるような資産がゼロだった場合でも、相続税の申告が必要です。

相続税には「配偶者の税額軽減」「小規模宅地等の特例」といった控除や特例制度がありますが、これらの特例は申告をしなければ受けることができません。

そのため、相続税額がゼロであったとしても「ゼロですよ」という申告が必要です。

相続は時に大きな責任やコストが伴いますよね。

家や土地を相続することによる手間、維持のコスト、税金の支払いを避けたいと考える人が増えており、

「相続放棄」を選択する人がいます。

他にも亡くなった人が借金などを残しているとわかった場合、これを引き継がないため「相続放棄」する人もいます。

相続放棄は、自分のために相続があったことを知ってから3か月以内に被相続人の住所地の家庭裁判所で手続きを行う必要があります。

「相続放棄」には期限あり!

遺品整理費用はどれくらいかかる?【体験談あり】

遺品整理は自分や親族の方と協力して進めることもできますが、最近は仕事や家事で忙しい人が専門業者に依頼するケースが増えています。

専門業者に依頼するとき、気になったのは費用のこと。

父は1DKの賃貸マンションに住んでいたので、インターネットで相場を調べてみました。

調べたけど、10万円あればいけるだろ。

しかし、実際に遺品整理をするとなったら「遺品の量が多い」などの理由で30万円まで膨れてしまい、かなり高額な遺品整理費用を支払うことに…。

あのときは「早く遺品整理を済ませなければ!」という焦りもあり、冷静になれませんでした。

今思えば事前に見積もりをとって、他の業者と比較しておけばよかったと後悔しています…。

失敗を繰り返さないために、遺品整理費用の決まり方や相場を伺いながら、専門業者に依頼するときの注意点も聞いてみました。

遺品整理費用はどうやって決まるの?

エトウさん

専門業者に依頼する際は、この3つで費用が決まります。

  • 遺品の物量
  • 遺品の運搬距離
  • 不用品の物量 など

当然のことながら遺品の量が多ければ作業する時間がかかりますし、遺品の量に応じてスタッフの人数も変わってきます。

また故人が住んでいた住居がゴミ屋敷状態だった場合の片付けは、遺品整理と平行してごみの分別をする必要もあるので、より作業時間がかかることも。

整理した遺品のなかでも不用品として業者に回収してもらう場合、搬出するときの運搬距離でも料金が変動します。

たとえば父が住んでいたようなマンションやアパートの上階で、エレベーターなしの場合は階段を使ってトラックまで搬出することになります。

そのようなケースでは、それに応じた追加料金が必要です。

もし駐車場がなく、現場近くにトラックを停められない場合は、移動距離が遠くなるのでさらに追加料金がかかります。

まさに落とし穴。追加料金を甘く見ていました。

最後に、家具や家電製品などの粗大ごみの有無でも遺品整理費用は変動します。

特にリサイクルが必要なテレビや洗濯機、エアコン、冷蔵庫の場合は別途リサイクル料金が必要になります。

遺品整理費用を安くする方法としては、遺品の買取サービスを利用する方法があります。

骨董品や貴金属などであれば、高く買取してもらい遺品整理費用と相殺できますが、状態が悪ければ修理しても使われないことがほとんどだそうです。

エトウさん

あくまで状態の良いキレイな遺品に限定されるんです。

そっか…あまり期待しないほうがよさそうですね。

間取り別!遺品整理の費用相場

間取りスタッフ人数作業時間費用目安
1R/1K1〜2名1〜3時間約30,000〜80,000円
1DK2〜3名2〜4時間約50,000〜120,000円
1LDK2〜4名2〜5時間約70,000〜200,000円
2DK2〜5名2〜6時間約90,000〜250,000円
2LDK3〜6名3〜8時間約120,000〜300,000円
3DK3〜7名4〜10時間約150,000〜400,000円
3LDK3〜8名5〜12時間約170,000〜500,000円
4LDK以上4〜10名6〜15時間約220,000円〜
エトウさん

こちらの遺品整理費用の相場表はあくまで「目安」です。

うまくいけば1DKで5〜12万円程度の費用になりますが、やはり状況に応じて料金が変動します。

費用を抑えるためには、自分でできる範囲で遺品整理をしておくこと。

そして、大きな家具・家電だけ処分を依頼したり、ごみは分別しておくなど、少しでも作業時間や人員を割かないようにしておくといいそうです。

実家じまいのときは、できる範囲でやっておこう。

遺品整理のプロに作業を依頼するときの注意点

私が失敗したときの反省点を踏まえて、遺品整理を業者に依頼するときの注意点を聞きました。

落とし穴を回避するコツはありますか?

エトウさん

3つの注意点を押さえておくことは大切ですね。

その注意点とは……

  1. 必要な作業は見積もり時に伝えておく
  2. 相見積もりを取る
  3. 家族や親族と相談して決める

必要な作業は見積もり時に伝えておく

1つ目は、当日に追加で作業が必要になると、必然的に追加料金が必要になるので費用が高くなります。

そのため、見積もり時に必要な作業を事前に伝えておくようにしましょう。

相見積もりを取る

2つ目は、相見積もりをとってサービスや料金を比較することです。

相見積もりを取るときはネットやLINE見積もりではなく、訪問見積もりで実際に遺品の量や周辺環境などを確認してもらうことが大切。

直接確認してもらうことで、より正確な料金を把握できます。

相見積もりを取らなかったのが、最大の失敗。

家族や親族と相談して決める

最後に、大切な人の死というのはとても心に大きなダメージを与えるほか、各法要や諸手続の疲れで冷静な判断ができないことがあります。

そのため、冷静に遺品整理業者を見極めるためにも、家族や親族と相談して比較しましょう。

どの遺品整理業者に依頼する?おすすめ業者3選

私自身、遺品整理業者に依頼して

  • 遺品の適切な処理をしてくれる
  • 心理的な負担を減らせる
  • スムーズかつ効率よく遺品整理ができる

といったメリットは感じたものの、適当に選んでしまった結果、費用面で後悔しました。

同じエリアでも、さまざまな遺品整理業者が存在しており、サービスや料金も幅広いのでどの業者に依頼したら良いか悩んでいるのではないでしょうか。

そこでここからは、おすすめの専門業者や専門業者を検索できるサイトを紹介していきます。

3社をピックアップしました!

遺品整理110番

遺品整理110番は、暮らしの困りごとに対するアンサーを提供するシェアリングテクノロジー株式会社が運営する「生活110番」内の遺品整理業者検索サービスです。

「生活110番」をはじめ暮らしの困りごとを解決するプロを検索の専門サイトを展開しています。

  • 近くの遺品整理業者を探したい
  • 利用した人の口コミや評判を知りたい

このような方におすすめですよ!

全国対応の遺品整理サービス【遺品整理110番】

みんなの遺品整理


みんなの遺品整理は、株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営する、お近くの遺品整理業者を探せる検索サイトです。

遺品整理や特殊清掃、ゴミ屋敷片付けなどの他に、エリア別で業者を手軽に検索することができます

  • 近くの遺品整理業者を見つけたい
  • いろんなシーンに対応できる業者を探したい
  • 利用をサポートしてほしい

遺品整理士認定協会が、相談から業者の紹介まで無料でサポートしてくれるので安心です。

はじめて遺品整理する人におすすめのサイト!

【みんなの遺品整理】

ブルークリーン株式会社

ブルークリーン株式会社は、遺品整理のほかに特殊清掃や火災・水害などの災害復旧などのサービスを提供する専門業者です。

孤独死や自死および事件・事故によって居室が汚染されている場合にも対応可能なので、さまざまな事情を抱えながら遺品整理を行う際の頼れるパートナーになってくれます。

  • 孤独死や自死で居室が汚染されていて自分たちで遺品整理ができない
  • 部屋がゴミ屋敷状態
  • 賃貸住宅なので原状回復が必要

このような事情を抱えている方は、相談してみてくださいね。

安心の無料見積りOK!【ブルークリーン株式会社】

遺品整理費用は誰が払うの?

遺品整理には費用が伴い、これを誰が負担するかは遺族にとって大きな問題となります。

基本的には、遺品整理費用は遺産の相続人が支払うことになります

相続人が複数いる場合、遺品整理費用は各相続人が相続する遺産の割合に応じて分担されるのが一般的です。

たとえば、ある相続人が遺産の50%を受け取る場合、遺品整理費用も半分を担うことになります。

相続割合がわからない場合、遺品整理にとりかかる前に、故人が残したエンディングノートや遺言書を探し、その内容を確認することが重要です。

なぜなら、これらの文書には、遺品整理や遺産分割に関する故人の意向が記されていることが多いからです。

遺言書がない場合や、遺言書に遺品整理の指示がない場合は、法定相続割合に従って費用を分担することになります。

相続人全員で話し合ってから遺品整理をはじめましょう。

遺品整理は誰がやる?相続放棄をする場合は要注意!

私は父の死後に相続放棄の手続きを進めながら、遺品の整理もしていました。

遺品整理で気をつけることはありますか?

エトウさん

相続放棄と遺品整理について、2つの注意点がありますよ。

遺品整理をすると相続放棄ができない場合がある

相続放棄をしたい場合に遺品整理をすると、「相続する意思がある」とみなされて相続放棄ができない場合があります。

しかし故人の写真や手紙など、第三者が見て明らかに資産価値がないものに関しては持ち帰ったり、処分しても問題ありません。

エトウさん

資産価値がある遺品を整理しているかどうか」がポイントです。

なるほど!貴金属や骨董品などの処分は避けたほうがいいですね。

故人の遺産から遺品整理費用を支払った場合も要注意!

「資産価値があるものを整理する」ということは、相続の意思があるとみなされるということ。

そのため、遺品整理費用を故人の遺産から支払った場合も相続放棄ができなくなるので注意が必要です。

遺言書やエンディングノート、あるいは生前に「このお金で片付けて」と言われていたとしても、相続放棄をする場合は資産に触れないようにしましょう。

相続放棄の体験談はこちらで詳しく書いたので、あわせて読んでみてくださいね!

相続放棄を自分でやってみた!体験談ブログ【かかった費用は4,370円】

まとめ【遺品整理士からのアドバイス】

  • 遺品整理を行うタイミングは3つある!
  • 費用を抑えるためには、自分でできる範囲で遺品整理をしておく。
  • 訪問見積もりで直接確認してもらい、より正確な料金を把握する。

働く人が多い現代では、遺品整理は専門業者に依頼したいという方が増えています。

今回は、

  • 遺品整理を行うタイミング
  • 専門業者に依頼した際にどのくらいの費用がかかるのか
  • 安くする方法や注意点

について、LifeMemo遺品整理士のエトウさんにお話を伺いました。

これから遺品整理をする方や、相続放棄を考えている方は今回紹介したことをぜひ参考にしてみてくださいね。

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