- 一人で寂しいと感じていないか心配している。
- 高齢の親が一人暮らしできる限界は?
- 離れて暮らす親との連絡頻度はどれくらい?
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アラフィフの終活ガイドが、これらの悩みを解決する記事を書きました!
本業は総合病院(眼科)に勤務しています。医療系FPとして、地方紙で3年間コラムを連載した経験があります。
父がコロナに感染し、突然亡くなったのがきっかけとなり、終活の大切さを痛感。
がんサバイバーの母親と終活をはじめるため、終活ガイド1級を取得しました。
一人暮らしの親を持つ私たちは、心配事がたくさんあります。
たとえば…
「寂しくないだろうか」
「もしものとき、すぐ対応できるか」
「一人暮らしはいつまで続けられるか」
など、日々の生活の中でさまざまな思いを抱えています。
私もこのような不安を抱えていた家族の一人でした。
この記事では、
- 一人暮らしの親のコレが心配!
- 安心して暮らせる3つのサポート
- サポートをはじめる目安は?
について、体験談を交えて解説していきます。
この記事を読めば、一人暮らしの親の心配事を解消する具体的な方法がわかり、今感じているモヤモヤが晴れるきっかけになるでしょう。
ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
一人暮らしの親のコレが心配!
親が年老いてくると、子供たちが気づかないところで変化が起きていたり、思いもよらないことが起こる可能性は高まります。
高齢の父親・母親が一人で暮らしていると、
- ケガや病気に気づきづらい
- 薬を正しく飲めない・使えない
- 認知症の発症に気づけない
- 栄養不足になっていないか
- 一人の寂しさを感じている
- 犯罪被害にあう恐れがある
などのリスクが潜んでいます。
これらのリスクを具体的にみていきましょう。
ケガや病気に気づきづらい
高齢者は自分の健康状態の深刻さを認識できず、そのままにしてしまうことがよくあります。
こうした状況は、早期の発見や治療が遅れ、結果的に症状の悪化を招いてしまうことがあります。
受診に来られる患者さんの中には
「2mの高さから転落して頭も打った。病院に行っても変わらないから行ってない」
「ちょっと息切れするけど、大したことない」
などと、おっしゃる方もいます。
「行っても変わらないから。」という言葉。実は、よく聞くフレーズなんですよね。
親から何も言ってこないから元気、と思いがちですが、遠慮して言ってこないだけかもしれません。
そのため、子どもから定期的に「何か変わったことない?」と連絡してあげる必要がありそうです。
薬を正しく飲めない・使えない
多くの薬を管理することは、高齢者には一苦です。
もしも薬の飲み忘れや誤った使い方をすると、健康に影響を及ぼす可能性があります。
最近ではジェネリック医薬品も増え、同じ成分でも薬の名前が違うなんてことは日常茶飯事。
私は眼科に勤めていますが、「目薬がよくわからない!全部持ってきたから見てほしい」と確認に来る患者さんもちらほら。
よくわからないからと、病院や薬局で確認してくれる人はいい方で、自己流で間違ったつけ方をしている患者さんも多そうです。
まだジェネリック医薬品がなかったことは、目薬のキャップの色で点眼回数の説明もしていました。
水色のキャップは、朝・昼・晩・寝る前ね!
でも今は調剤薬局で、ジェネリック医薬品を渡されることが一般的になりました。
そのため成分は同じでも商品名はわからず、お薬手帳がたよりという現象が起きているのです。
正直、私たちですらお手上げ状態なんです。
その対策としては、薬の服用を正しく行えるよう、ピルケースやお薬カレンダーを使用します。
目薬であれば、シールを貼って色分けするなど、安全に薬を使うサポートをすれば、親はきっと喜んでくれるはずです。
また飲み間違いを防ぐため、「一包化」を活用する方法もあります。
一包化とは、朝・昼・夜など、服用するタイミングの薬を、調剤薬局で1袋にまとめてもらうこと。
すべての薬が一包化できるわけではありませんが、利用している患者さんも多いです。
薬を一つ一つシートから取り出すのは、細かい作業が苦手な高齢の患者さんにとって想像以上に大変です。
違う病院の薬でも「一包化」できることもあるので、薬剤師さんに相談しましょう。
私も以前、コツコツ手作りで「一包化」作業をしていました。
100円ショップで購入した透明な袋に、朝は赤、昼は黄色、夜は緑のシールを貼り、そこに1・2・3…と数字をふっていました。
私も40代。一気に3ヶ月分やるとなかなか辛い。
肩は凝るし、手が痛くなるし、気も遠くなるんですよね…。
最近は薬の数が減ったので、母1人で1日分ずつに分けて、お薬カレンダーに入れています。
飲み忘れないように、スマホのアラームかけてるよ!
お薬カレンダーはダイソーで買ってきました。税込み165円!
認知症の発症に気づけない
認知症は、いったん正常な水準まで達した知的機能が、さまざまな理由で持続的に低下した状態をいいます。
認知症になる前の初期症状は、日常生活や社会生活に支障なく過ごしているため、本人や周囲がその症状に気づきにくいのが特徴です。
患者さんの中には動きや受け答えなどから「認知症がはじまってる?」と感じることがあります。
おそらく電話やLINEなどでは気づけないくらいの、ほんのちょっとした違和感。
もし、その変化を見つけるのが遅れてしまったら、症状がどんどん進行してしまうことも考えられます。
たとえば、料理が好きだった親が、料理を作らなくなったとか、早起きだった親が、午後まで寝ているとか。
今までどおり生活できているように見えて、実は「あれ?」という変化が起きているかもしれません。
栄養不足になっていないか
一人暮らしの高齢者は、食事の準備や調理がむずかしくなると、食事の質が低下し、栄養が偏ってしまう可能性も。
特に、野菜やタンパク質の摂取不足は、健康状態に影響を及ぼすことがあります。
栄養バランスを考慮した宅配食事サービスを利用したり、親の健康的な食生活を支援することもできます。
また、簡単に調理できる健康食品やレトルト食品を届けるのも有効です。
一人の寂しさを感じている
社会的なつながりが減ってしまうことで、孤独感や孤立感を抱える高齢者も増えています。
これは精神的な健康にも影響を及ぼす重要な問題です。
趣味のクラブや地域の集まりへの参加を促し、社会的なつながりを持てるようサポートします。
また、ボランティア活動に参加することも、社会参加の意欲を高める良い方法ですね。
家族として、定期的に訪問したり、電話やビデオ通話を利用してコミュニケーションをとってみましょう。
犯罪被害にあう恐れがある
高齢者は詐欺のターゲットになりやすく、一人暮らしの高齢者は特にそのリスクが高いとされています。
最近、私が検査を担当した90歳の患者さんが、詐欺の被害に巻き込まれそうになった経験を話してくれました。
患者さんは、「オレオレ詐欺」の一種に遭遇しました。
電話を受けた後、お金を準備しながら何かがおかしいと感じ、怖くなって隣の家に逃げ込んだそうです。
不安な気持ちで窓から外を見て、犯人が来るのではないかと心配していたとのこと。
幸い、犯人は現れなかったそうですが、自分の親だったらと思うとゾッとします。
このことを娘さんに伝えると、すぐに新幹線に乗って家にくるよう言われ、最小限の荷物を持って娘さんの家へと向かいました。
駅で迎えてくれた娘さん夫婦の顔を見たとき、患者さんはようやく安心できたそうです。
やはり、家族のサポート大事です!
また、窓やドアの補強、防犯カメラの設置、ホームセキュリティの契約など、住宅のセキュリティを強化しておく方法もあります。
子どもができる!安心して暮らせる3つのサポート
日本の高齢化が進む中、一人暮らしをする親には、さまざまな問題が起こる可能性があります。
子どもがその問題を察知し、親が安心して暮らすためのサポートをはじめることが大切です。
私がはじめたサポートを3つ紹介します!
定期的に電話やSNSで安否確認
一人暮らしの親の安否を確認するときに、はじめやすいのが電話やLINEなどのSNS。
すでに始めている方も多いかもしれません。
ALSOKが行なった「別居している高齢の親を持つ子どもの意識調査」によると
40代女性は「1ヶ月に1回程度」の割合がもっとも高かったのに対して、50代女性では「1週間に1回以上」がもっとも高くなっています。
つまり、このタイミングで親に連絡する頻度が増えていることがわかります。
定期的に親とコミュニケーションをとる機会が増えると、日々の変化に気づきやすくなります。
そして、日々の会話を重ねていくことで、終活で聴きづらい話をするための準備にもなります。
毎日1回、LINEで簡単な安否確認をしています。
ちょっとしたことも話しやすくなったわ。
安心・安全に暮らすため実家の環境を整える
自宅環境の整備は、一人暮らしの高齢者にとって、自立した生活を送る上で非常に重要です。
環境を整えると日常生活の便利さを高めるだけでなく、安全性を高める効果もあります。
まずは家の中をチェック!
電気コードや床に置いた本などの障害物だけでなく、
- 段差
- 暗さ
- まぶしさ
- 寒さ
など、転倒の原因になりそうなものはないか、日常生活を細かくチェックしました。
さらに家の中に手すりを設置したり、床の段差を解消するなども方法も考えられます。
最近では高齢者向けの見守りサービスの利用や、電話やインターネットを通じたコミュニケーションツールの導入も効果的です。
これらのツールをうまく利用すれば、離れて暮らす親の暮らしぶりを確認できるので、親自身もより安心して生活することができます。
元気なうちに親の希望や情報を聴く
一人暮らしを続けたいのか、それとも施設での生活を希望するか?
もし一人暮らしを続けるために、どのようなサポートが必要なのか?
このように、生活の希望や必要なケアについて話し合っておくことも非常に重要です。
また、エンディングノートなどを活用し、医療情報や薬の管理方法、緊急連絡先など、必要な情報を整理しておきましょう。
親が元気なうちに情報を共有しておくことで、もしものときも落ち着いて対応することができますよ!
親が元気なうちから把握しておくべきこと~突然、介護に直面しても困らないために~(無料でダウンロード可)
書くの面倒だわ。
こんなときは、代わりに子どもが書くのもアリです!
高齢者は、特に電話やインターネットによる詐欺に弱いとされています。
このような詐欺は、高齢者の大切な貯金を狙ったものが多く、一度被害に遭うと取り返しのつかないことも少なくありません。
もし親が、銀行取引やお金の管理で不安を抱えているのなら、「代理人カード」を活用する方法もあります。
母親のお金を守るため、私も使っていますよ。
こちらで詳しく書きましたので、あわせて読んでみてくださいね!
>>ゆうちょ銀行代理人カードとは?親の代わりに引き出すルートを確保!
親の一人暮らしサポートをはじめる目安は75歳
高齢者単身世帯の割合が増加中
親が一人暮らしをしていると、急病や事故に見舞われたときに、その事態に気づけない可能性がありますよね?
厚生労働省のデータによると、団塊世代のすべてが75歳以上となる2025年には、75歳以上が全人口の18%となります。
そして、2040年には、6世帯に1世帯は高齢者単身世帯になると予想されています。
今は両親が健在でも、どちらかが亡くなったり、長期の入院、施設に入所となれば、親の一人暮らしがはじまることになります。
一人暮らしはいつまでできる?
一人暮らしの限界はいつなのか、そしてどのようにサポートするべきか、これらは平均寿命と健康寿命の違いを理解しておく必要があります。
みなさんもよくご存じの通り、日本の平均寿命は世界でもトップクラスに位置しています。
特に女性は90歳近くに迫っています。
しかしここで重要なのが「健康寿命」。
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活に制限のない期間、つまり自立した生活が可能な期間を指します。
女性の平均寿命 87.09年
女性の健康寿命 75.38年
残念ながら、このように平均寿命と健康寿命には差があり、その差は時に10年以上にも及ぶことがあります。
もちろん、いつまで一人暮らしを続けることができるかどうかは、単に年齢だけでは判断できません。
しかし75歳を過ぎたら、日常生活で困っていることは何かを把握すること、
親の生活環境やサポート体制を見直すことは、安心して老後を過ごしてもらうための第一歩になります。
限界まで待ってたら後悔するかも。
介護未満でもケアは必要?
私の母は介護未満の状態。
今も定期的な受診は欠かせませんが、介護が必要な状況ではありません。
実は以前、見守りサービスを調べ尽くし、利用をすすめたことがあります。
しかし、結果は…
何かあったら連絡するからいらないよー!
せっかく調べたのに(泣)。
当時は、Wi-Fiが必要な機器がほとんどで、いろいろ手続きが面倒だし…と自分に言い聞かせ、泣く泣くあきらめました。
そんな母も75歳になり、後期高齢者の仲間入り。
そこでもう一度調べなおしてみると、驚くほどにサービスが多種多様になっていました。
そして、Wi-Fi不要の見守りサービスもたくさんあることに気づきました。
私の場合、自立した生活を送っている母にちょうどいいケアは、「さりげない見守りサービス」だと考えました。
さりげない見守りとは、人感センサーやコミュニケーションロボットをつかい、親の様子を、適度な距離感を保ちつつ見守ること。
ただし、年を重ねるにつれ見守りレベルは変化します。
そのため親の状態をこまめに確認しながら、レベルにあわせた見守りサービスを利用していく必要があります。
まだ大丈夫だろうと思いこんで、変化のサインを見逃さないように。
>>高齢者見守りサービス11社を比較!【令和版】心配を安心に変える方法
まとめ【一人暮らしのサポートはバランスがカギ】
- 親の生活スタイル・ニーズを把握する
- やりすぎ、やらなさすぎ、どちらもNG
- 親のサポートをはじめる目安は「75歳」
今の時代、高齢の親が一人暮らしをするのは特別なことではありません。
しかし私自身、この状況に対して「親がかわいそう」という反応をされることもあります。
これは、一人暮らしの高齢者に対する心配や不安の表れですが、実は子どものサポートがあれば、十分安全で快適に暮らせます。
子どもとして重要なのは、親が自立した日々を過ごすための適切なサポートをすることです。
ただし一人暮らしの母親に対するサポートする上で、やりすぎも、やらなさすぎも良くありません。
なぜなら、過度な干渉は親の自立心やプライバシーを損なう可能性があるからです。
逆にサポートが不十分だと、安全や健康のリスクを高めることになりかねません。
バランスの取れたサポートを心がけることで、親が自尊心を持ちながら、安心して一人暮らしを続けられるようになります。
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