「終活」と聞くと、なんだか重たい響きに感じる人も多いかもしれません。
でも本当は、「これからの時間をどう過ごしたいか」を見つめ直す、前向きな作業でもあります。
Xのタイムラインで、ふと目に入った展示の投稿。
「あ、この言葉、気にになる展」というその名前に、なんだか心がひっかかって
気づけば、午後休を取り、虎ノ門ヒルズまで足を運んでいました。
ここに展示されていたのは、広告で使われてきた言葉たち。
ただの言葉の展示だと思っていたのに、不思議なくらい心に残る言葉ばかりだったんです。

何気ない言葉の中に、人生を整えるヒントが詰まっていました。


今回の記事では、その展示で心に残った言葉たちをご紹介しながら、“終活をはじめる前に、まず立ち止まって考えたいこと”について綴っていきます。
あなたの「暮らし」や「生き方」をそっと見つめ直す、きっかけになりますように──。
展示で出会った言葉①:「家族との時間」は、未来の宝物


「旅行行こう」と言ったときの母の顔が好き。
ーフジドリームエアラインズー
「忙しいなら無理して帰らなくていいよ。」は、ほとんどの場合、嘘です。
ー東日本旅客鉄道ー
お母さんにもらったものと返せるもの、どれくらい差があるんだろう。
ーユニクロー



目にした瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなりました。
普段は何気なくやり過ごしている家族とのやりとりが、実は、かけがえのないものであることをあらためて感じたんです。
家族とのつながりは、「いつでもそこにある」と思いがちです。
でも、当たり前のように感じている日常こそ、実はとても貴重な時間なのかもしれません。
終活を意識するというのは、「何かを終える準備」だけではなく、これからの人生で「誰と、どんな時間を過ごしたいか」を見つめ直すことでもあります。
ふだん照れくさくて言えない「ありがとう」や「元気?」という一言も、未来の自分にとっては、かけがえのない記憶になるのかもしれません。
暮らしを整えるヒント
予定帳やカレンダーに「家族の時間」として予定を組み込んでみるのはいかがでしょうか。
忙しい日々の中でも、意識して時間をとることで、関係がより深まっていきます。
たとえば、
- 月に一度、実家に電話をかける日を決める
- 季節ごとに家族との小さなイベントを企画してみる
- 特別な日でなくても、手紙やちょっとしたプレゼントを贈る
このような“特別ではない日”を大切にすることが、心と暮らしのバランスを整えるきっかけになります。
家族との関係は、人生を支える土台のようなもの。
しっかりした土台があると、日常の中にも安心感が生まれ、自分の軸がぶれにくくなると感じています。
展示で出会った言葉②:「好き」を後回しにしない


死ぬときぐらい好きにさせてよ
ー宝島社 企業広告ー



この言葉に、思わず息を呑みました。
少し過激にも聞こえるけれど、どこか切実で、心の奥に静かに突き刺さるような感覚がありました。
普段の生活の中で、わたしたちは「こうあるべき」に縛られながら暮らしていることが多いのではないでしょうか。
家族の期待、社会の役割、やるべきこと…。
気づけば、「自分が本当にしたいこと」はずっと後回しになっていた、ということも少なくありません。
けれど、「好きなこと」を大切にすることは、わがままではなく、自分自身の人生を生きるための選択なんだと思います。
“いつか”ではなく、“いま”の自分が何を大事にしたいのか。
そんな視点を持つことが、人生を整える第一歩になるはずです。



好きなことを後回しにしない!
この言葉を見て、そう決めました。
暮らしを整えるヒント
とはいえ、いきなり「好きなことを最優先に生きよう」と言われても、難しく感じるかもしれません。
大切なのは、日常の中に小さな“好き”を取り戻していくことです。
たとえば、
- 朝の10分を「好きなことだけの時間」にしてみる
- 月に1度、自分のやりたいことを最優先にする「好きなだけの日」をつくってみる
- 好きな本を読む、静かな場所に行く、気になるカフェに入るなど、小さなことを積み重ねる
「そんなことしても意味があるの?」と思うかもしれません。
けれど、それが“自分の感覚を取り戻す時間”になるんですよね。
暮らしに小さな余白を持つことは、自分らしい生き方を整える土台になります。
誰かの期待ではなく、自分の心が動くものを大切にする。
それだけで、日常の見え方が少しずつ変わってくるはずです。
展示で出会った言葉③:「休むこと」も、自分を大切にする一歩


体という字のほとんどは休むという字でできている。
ーカンロー



思わず「それなー!」と言ってしまいました。
忙しさが続いて、頭も体もいっぱいになっていたときだったからこそ、この言葉がすっと心に入ってきたのかもしれません。
現代の暮らしは、何かを「する」ことばかりが評価されがちです。
何かをやめたり、休んだりすることは、「甘え」や「怠け」と思われる空気も、まだどこかにあります。
でも、本来「休むこと」は、体にとっても心にとっても、必要なもののはず。
むしろ、休むことを前提にした生き方のほうが、自然で、持続的なのではないでしょうか。
終活を意識する中で、「健康でいる時間をどう使うか」は、とても大切なテーマです。
がんばりすぎる日々の中で、自分の体と心の声を聞くこと。
それもまた、人生を整えるひとつの視点だと感じています。
暮らしを整えるヒント
まずは、予定の中に「休む時間」を先に入れておくことをおすすめします。
たとえば、カレンダーに「休む」「何もしない」と書いておくだけでも、心に余裕が生まれます。
また、スマートフォンやパソコンから少し離れて、意識的に“何も入れない時間”をつくることも効果的。
- 15分だけ、スマホを置いて外を眺める
- 意味のない散歩をしてみる
- 好きなお茶を淹れて、静かな時間を味わう
そんな風に、「がんばらない時間」も、自分の暮らしの一部として許してあげることが大切です。
忙しさの中でも、少しだけ立ち止まって、深呼吸するような時間を。
それが、人生の後半戦を丁寧に歩んでいくための支えになるのではないかと思います。
【まとめ】人生を整える「3つの言葉」──あなたにとって大切なものは何ですか?
展示で出会った3つの言葉たちは、日々の暮らしの中で見落としがちな、大切なことをそっと教えてくれました。
- 家族との時間を今この瞬間、大切にすること
- 「好き」を後回しにせず、自分の人生を生きること
- 休むことを、ちゃんと自分に許してあげること
これらはすべて、わたしを「整える」ことに直結しています。
片づけや断捨離®のように、目に見えるものだけでなく、心や時間、人との関係を整えていくことも、人生にとって欠かせないものなんです。
終活というと、「いつか」の準備のように感じるかもしれません。
けれど本当は、「今の自分を見つめ直し、これからを心地よく生きるための整え」だと思っています。
あなたにとって、心に残った言葉はありましたか?
その言葉は、これからのあなたの暮らしに、どんな小さな変化をもたらしてくれそうでしょうか?
この記事が、あなたの暮らしや終活のヒントになればうれしいです。



よろしければ、こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。









