- お墓を移動すると不幸になるの?
- お墓を移動する費用はいくら?
- お墓の移転でトラブルを起こしたくない。
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お墓を移すのはよくない?と思っている人向けに、終活ガイドが書きました。
本業は総合病院に勤務しています。医療系FPとしてセミナー講師・地方紙でコラムを連載した経験があります。
がんサバイバーの母と終活をはじめるために終活ガイド1級、さらにエンディングノート認定講師資格を取得しました。
多くの人が、家族や昔からの習慣を考えて、お墓を移すことに二の足を踏んでいます。
「お墓を管理する後継ぎがいない」
「でも、お墓を移すってよくないのかな……」
「手続きとか大変そう……」
私もお墓を移すことには抵抗があり、さまざまな不安を抱えていた家族の一人でした。そんな状況を変えたのは、墓じまいの体験談を聞いたのがきっかけでリサーチを始め、墓じまいの全体像が見えたことだったのです。
この記事では
- お墓を移すときの費用と流れ
- お墓を移すときの注意点
- 取り出した遺骨の供養方法
についてわかりやすく解説します。この記事を読めば、あなたに最適なお墓の引越し方法が見つかり、先祖代々のお墓の悩みから解放される道筋が開けるでしょう。正しい手順を踏めば、お墓を移動しても不幸にはなりません!
実際に墓じまいを検討中の終活ガイドがわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
正しい手順を踏めば、お墓を移動しても不幸にはなりませんよ。
お墓を移すってよくないの?
なんで、私が墓守に?
父がコロナに感染し、1週間後に突然他界。実家のお墓がある市営の公園墓地では、誰かがお墓を継ぎ、管理費を支払わなければ、納骨できないというルールがあります。つまり、これまで約40年間、父が持っていたお墓の権利を誰かが引き継ぐ必要がある、ということです。
私は嫁いだ身なので、実家のお墓には入らない予定なんですが、
ママはこのお墓には入らないわ。
継ぐ気はないからよろしく~。
…という訳で、私が実家の墓守をしています。
しばらくの間は墓守を続けるつもりですが、今後このお墓をどうしたらいいのか悩んでいました。
抵抗あるけど、私が元気なうちにやらないと。
墓じまいを考えるきっかけ
墓じまいについて具体的に考え始めたきっかけは、身の回りで墓じまいした話を聞いたからです。実家の隣の家は90代のおじさん、おばさんの二人暮らしでした。
生まれたときからずっと、家族のように可愛がってもらったんです。
数年前から、おばさんの認知症が悪化、現在は老人ホームで生活中です。おじさんは一人暮らしをしていましたが、3年前に体調を崩し亡くなりました。この家には嫁いだ娘さんが二人いますが、お墓を継ぐ人はいません。
そのうち一人は私の勤める眼科の患者さんなので、診察に来るたびに、お互いの家族の話でいつも盛り上がります。先日、その娘さん(50代)が、
- おじさんの3回忌を済ませたタイミングで墓じまいをした
- 独身のいとこに「自分の入るお墓がなくなる」と反対された
- 宗派が違う二つのお墓を同時に整理しなければならなかった
- 墓じまいを終え、ホッとした
など、墓じまいしたときの体験談を詳しく話してくれました。
おじさんの先祖のお墓は曹洞宗、おばさんの先祖のお墓は日蓮宗。そこで各宗派に合わせてお寺を選び、先祖の遺骨を別々の永代供養墓に納骨したそうです。同じ永代供養墓でも、ひとつは粉骨して袋に入れ納める合葬スタイル。もうひとつは最初の20年間は骨壺のまま安置して、その後は合葬するスタイル。
合葬とは、簡単にいえば、複数の人の遺骨を一つのお墓にまとめて納めることです。
娘さんたちが、どんな方法がいいか調べて、選んで、手続きをするのに、なんと4カ月もかかったそうです。
私が気になったのは、お墓を移すときの費用。
お墓の場所や種類によって費用は異なりますが、同じ永代供養墓でも骨壺を安置しておくスタイルの方が安かったのは意外でした…。
その話を聞いてから、墓じまいのリサーチは、今から始めておくべき!と思うようになりました。
リサーチに役立ったのは、この1冊。お墓の問題を解決する具体例が書かれています。
お墓を移すことは良くないと言われる理由
お墓を移すと良くないのはなぜ?
お墓を移動すると不幸を招くと思われている
日本では、お墓や故人を大切に思う気持ちが強く、故人の魂が安らかに眠る場所としてお墓が大切にされています。
そのため、お墓を勝手に動かすことで、故人の魂を乱すと考えられ、祟られるとか、不幸を招くとされてきました。
一方で、まだ「祟り」を恐れる人もいます。
しかし、お墓の移すとき、故人を思う気持ちと尊敬の念を持って、適切な手続きと供養を行えば、問題はありません。
ただ、準備や手続きを怠ると、後でトラブルが起きる可能性も。
つまり、お墓を移すこと自体が不幸を引き起こすわけではないけれど、その過程で失敗や手抜きがあると、後々厄介な事態になることは十分考えられます。
お墓のあるお寺と縁が切れる
お墓が寺院内にある場合、お墓を移すことで長年の縁が切れ、それが精神的な不安やストレスにつながる可能性があります。
また、新しいお寺を探す手間がかかることもあります。
家族や親族とのトラブル
お墓を移すことに納得がいかないなど、家族や親族間で意見が分かれるとトラブルになることも。
これがきっかけとなり、その後の家族間の対立や関係の悪化を引き起こしかねません。
お墓を移すこと(改葬)は悪いことではない
墓じまいと改葬の違い
お墓の移すためには、大きく分けて「墓じまい」と「改葬」という二つのプロセスから成り立っています。
墓じまいは、お墓に納められていた大切な人の遺骨を取り出し、その後、墓石を撤去して土地を元の状態に戻すことを指します。
法律で定められた手続きが必要です。
一方で改葬は、別のお墓へ遺骨を移すことを指します。
これらは正しい手続きを踏めば、宗教的、法的観点からも、お墓の移転は認められています。
お墓の中から1人の遺骨だけ移すこともできますよ
「改葬」件数は増加中
厚生労働省のデータによれば、「改葬」件数は年々増加しており、2018年では115,384件に達しています。
これは多くの人が、法律を守りながら、問題なくお墓を移している証拠です。
お墓を移すときの費用と流れ
お墓を移すとき、いくつかの手続きと費用がかかります。
一般的な相場としては30万円から50万円程度といわれますが、200万かかったという話も聞いたことがあります。
この費用には、以下のようなものが含まれます。
- お墓の撤去や解体費用
- 新しいお墓や墓石を購入する費用
- 墓地や霊園への使用料
- 行政手続きに伴う料金(改葬許可証など)
- 墓じまいや改葬の儀式費用
- その他、業者への依頼に伴う費用
ただし、具体的な状況や地域によって費用はさまざま。
また、お墓の大きさや種類、地域の価格差、墓地や霊園の料金設定などが影響します。
そのため、墓じまいをするときは、必ず相見積もりを取りましょう!
私が検討している「改葬」流れはこちら。
- 墓じまいを報告
- 「受入証明書」を入手
- 「埋蔵(収蔵)証明」を入手
- 「改葬許可証」の発行
- 閉眼供養(魂抜き)・遺骨の取り出し
- お墓の解体撤去、更地に戻す
- 墓地管理者に返還する
- 遺骨のメンテナンス
- 改葬先に納骨
改葬の場合は、墓じまいのほかに費用がかかります。
1.墓じまいを報告
お墓の移動や墓じまいを検討する場合、まずは現在の墓地管理者へ報告が必要です。
報告先は通常、以下のようになります。
菩提寺(寺院)
家族や一族が代々つながりを持つお寺。もし菩提寺がある場合、寺院の住職に報告します。
墓じまいをする際、これまでのお墓の管理や供養に感謝の気持ちを表すお布施(離檀料)を支払うことが一般的です。
離檀料の相場は5万円から20万円程度です。
ただし、コミュニケーション不足などが原因で高額な離檀料を請求されるトラブルが起こることも。
そうならないためにも、できるだけ早い段階で連絡するよう心がけましょう。
霊園
霊園の場合、管理事務所に報告します。
手続きや料金に関する詳細は霊園によって異なりますので、管理事務所に確認しておきます。
報告するときは、次のポイントに注意しましょう。
- 墓じまいを決めたら、早めに報告を
- 報告の際に、移動や墓じまいの理由や事情について丁寧に説明
- 菩提寺の場合、離檀料についても話し合うことが必要
2.「受入証明書」を入手
遺骨の受け入れ先(改葬先)を決めた場合、その墓地管理者から「受入証明書」を取得します。
この「受入証明書」は、遺骨を新しいお墓や改葬先に受け入れるための証明書で、手続きに必要です。
一般的に、「受入証明書」の取得には手数料がかかりません。
この証明書は、遺骨を適切に受け入れるための公式な文書であるため、墓地管理者から提供されることが一般的です。
3.「埋蔵(収蔵)証明書」を受け取る
現在の墓地管理者から「埋蔵(収蔵)証明書」を入手します。
この書類は、お墓に遺骨が埋葬(収蔵)されていることを公式に証明するものです。
墓地管理者から入手することが一般的で、「埋蔵(収蔵)証明書」の取得には手数料が発生することがあります。
手続きの際に、墓地管理者に手数料の有無や金額について確認しましょう。
安全に移動させるために必要な書類です。
4.「改葬許可証」の発行
お墓の改葬許可を得るために、自治体(市町村)に『改葬許可申請書』を提出します。
この書類は、自治体のホームページからダウンロードできることが多いです。
申請の際には、
- 受入証明書
- 埋蔵(収蔵)証明書
が必要になります。
そして、改葬許可が発行されると、ついにお墓から遺骨を取り出し、新しい場所に納骨できるようになります。
遺骨を取り出すとき、新しいお墓に納骨するとき、両方で必要となります。大切に保管してくださいね!
5.閉眼供養(魂抜き)・遺骨の取り出し
閉眼供養(魂抜き)は、お墓にいる先祖の魂を抜き取る儀式で、通常は僧侶を招いて読経を行います。
特に浄土真宗では、この儀式を『遷仏(せんぶつ)法要』と呼びます。
お墓を移動する際、この供養のためにお布施をすることが一般的です。
相場は約3万円から5万円ほどと言われています。
ただし、お寺との関係や地域によって金額が異なることがあるので、通常の法要と同じくらいの金額を目安にすると、失礼のないお布施と言えるでしょう。
墓石を、ただの石に戻すイメージ。
しかし、菩提寺が遠い場所にあったり、今は疎遠になっていたり、寺院とのつきあいがなかったりすると、読経の依頼が難しいことがあります。
そんなときに便利なのが、ウェブから予約ができる僧侶派遣サービスです。
たとえば、『法事・法要なら定額のお坊さん便』などがあります。
これらのサービスを利用することで、手軽に読経を依頼でき、遠方の菩提寺とのやり取りの手間を省くことができますよ!
ちなみに遺骨の取り出しは、自分たちで行うこともできますが、安全面を考えるとオススメしません。
事前に石材店へ連絡し、遺骨の取り出しを依頼した方が安心です。
6.お墓の解体撤去、更地に戻す
お墓の墓石を撤去し、墓地を更地にする費用は、お墓の大きさや墓石の数、広さなどによって異なります。
一般的な相場は1平方メートルあたり約10万円から15万円程度です。
実家のお墓は2㎡らしい。
ということは、20万円~30万円で済みそうね。
高額な請求トラブルを避けるために、大切なのは石材店選び。
事前に複数の石材店から見積もりを取ることで、料金の相場を把握し、高額な請求を防げます。
ただし、墓地や霊園によっては指定石材店があることもあります。
その場合は指定店を利用せざるを得ないかもしれませんが、料金については必ず確認しておきましょう。
工事費用は、遺骨の数に左右されません。
7.墓地管理者に返還する
お墓を移動後、その跡地である区画は墓地管理者に返還されます。
このときに、未納の管理費があれば、その清算も同時に行います。
8.遺骨のメンテナンス
長い間お墓に納骨されていた場合、遺骨が汚れたり、浸水して損傷したりすることがあります。
そうした場合、専門の業者に依頼して遺骨のメンテナンスをすることもできます。
メンテナンス費用は、一人分でおおよそ2万円程度が相場です。
9.改葬先に納骨する
改葬先の新しいお墓に遺骨を納骨する際、納骨方法によって料金が異なります。
通常、新しいお墓(一般墓)を建ててそこに納骨する場合、僧侶を招いて開眼供養を行います。
このとき、費用が発生します。
開眼供養は、僧侶に読経してもらい、お墓に魂を込める法要です!
お墓の種類 | 費用の目安 |
---|---|
個別安置墓 | 30~50万円 |
集合安置墓 | 10~20万円 |
合葬・合祀墓 | 3~30万円 |
一般墓 | 80~250万円 |
樹木葬 | 50~100万円 |
納骨堂 | 50~100万円 |
海洋散骨 | 5~30万円 |
手元供養 | 1~10万円 |
墓じまいが増えた理由は?
遠くの土地にあり、近くに親族もいない
多くの人々が都市部に移住する中、故郷の遠くにあるお墓を訪れるのが難しくなっています。
特にお墓に近くに親族がいない場合は、この距離の問題がお墓を移す大きな一因となっています。
お墓を引き継ぐ人がいない
高齢化社会と少子化の影響で、お墓を継ぐ次世代がいないため、遺骨を永代供養墓に移すケースもあります。
考え方・生活スタイルの変化
現代社会では、個人の価値観や生活スタイルが多様化しており、伝統的な墓地の形式にこだわらない人が増えています。
高齢でお墓の手入れがむずかしい
高齢者が墓地の維持・管理を自力で行うのは大変です。
そのため、手間を減らす意味でお墓を移すケースがあります。
子供たちにお墓の面倒をかけたくない
親が子供たちに墓地の管理など、将来的に負担をかけたくないと考えることも、お墓を移す一因です。
理由はさまざまですが、その背景には、先祖をこれからも大切に供養していきたいという、前向きな思いがあるはずです。
決して、お墓を粗末にする行為ではありません!
お墓を移す3つのメリット
お墓を移すことで3つのメリットがあります。では、詳しく見ていきましょう。
無縁墓になるのを防げる
無縁墓とは、お墓を管理する継承者がいないお墓のことです。
お墓は先祖代々の供養の場であり、跡継ぎがいないことは家族にとって大きな悩みのひとつです。
ただし、単に跡継ぎがいないだけでなく、管理費が支払われず滞納状態が続いてしまうことで、無縁墓になるケースも増えています。
放置されたお墓は、倒壊する危険性もあるもんね。
お墓へのアクセスが便利
家の近くにお墓があると、お墓参りが非常に便利になります。
遠方にあるお墓に通う手間や時間、交通費を節約できます。
高齢になって車の運転が難しくなった場合でも、アクセスのよい場所にお墓があれば、気軽に供養ができます。
経済的負担が軽くなる
遠方のお墓に通う際には、交通費や宿泊費がかかることがあります。
家の近くにお墓を移すことで、これらの費用を大幅に削減できます。
特に高齢者や経済的に厳しい状況の人には、大きなメリットです。
お墓を移すときの注意点
墓じまいは基本的にやり直しがききません。
そのため、墓じまいに関する情報収集や計画は、できるだけ早いうちに、親が元気なうちから余裕を持って進めることが大切です。
ではお墓の移すとき、後悔しないための注意点を具体的に解説します。
まずは継承者と相談する
お墓の継承者になる人がいれば、まずは墓じまいを検討していることを相談しましょう。
一般的に、長男・長女が継ぐことが多いですが、法律上は誰でもお墓を継ぐことができます。
「子どもはお墓を継ぐつもりでいたのに、親は子どもに負担をかけたくないと勝手に墓じまいしてしまった」
このように、コミュニケーション不足で、する必要のなかった墓じまいをしてしまうケースもあります。
これは後悔するだろうね…。
また移転や墓じまいにかかる費用を調べ、誰が負担するのか、どのような支払い方法があるのかを納得いくまで話し合いましょう。
これらを相談しておくことで、後々のトラブルを回避できます。
事前に家族・親族に伝える
継承者であれば、法律上は家族・親族の同意なしに、自由に墓じまいをすることができます。
とはいえ、親族に墓じまいを伝えないと、トラブルになることが多いのも事実です。
予期せぬ反対や誤解を避けるためにも、時間をかけて家族・親族に伝えておくことはとても大切です。
例えば、
- 宗教的に禁止されているわけではない
- 正しい手続きを踏み、しっかりと供養を行う
- お墓が近くなることでお参りがしやすくなる
などのメリットを伝えると、家族・親族の理解が得やすくなります。
今後の仏壇・位牌のあり方についても、一緒に話し合うのがオススメです。
必ず見積もりを取る
墓じまいの無駄な費用を抑えるためには、情報収集が不可欠です。
なぜなら、墓石を撤去するときの費用を知っている人は、ほとんどいないはず。
情報収集が不十分だと、相場よりはるかに高い工事費用を払ってしまい、その結果後悔する原因にもなります。
石材店とトラブルにならないために、他の石材店からも見積もりを取り、適正価格を調べておきましょう。
こんなものなのかな~って支払っちゃいそう。
そのため、できれば事前に2~3社の石材店から見積もりを取り、しっかり比較してから依頼しましょう。
また、必要に応じて、専門家の意見やアドバイスを求めて、情報を収集しておくと安心です。
ただし、寺院墓地や民営墓地によっては、石材業者が指定されていることもあります。
その場合は集めた情報を参考に、石材業者に相談しましょう。
納骨する?しない?供養方法4つの選択肢
新たな供養方法を選ぶのは、決して簡単ではありません。
適切な方法、場所を見つけるまでに時間がかかる可能性があります。
供養方法は大きく分けて2つ。
納骨して供養
遺骨を新しいお墓や永代供養墓など、別の場所に移し、供養する方法
納骨せず供養
遺骨を納めず、散骨や手元供養などの方法で供養する方法
では、納骨するパターンから詳しく見ていきましょう。
お墓を建てて納骨
新たに墓地を探し、お墓を建て、そこに遺骨を納めます。
墓じまいする理由で多いのが、「遠方にお墓があるため、なかなかお墓参りに行けない」こと。
地方から都市部へ出てきて、そのまま暮らしている方にとって、田舎にあるお墓が精神的な負担となっているケースがあります。
そこで、先祖の遺骨を自宅に近い墓地や霊園に引っ越す目的で墓じまいを選ぶ方が増えています。
現在の墓石を改葬先の墓地や霊園に、そのまま移動もできますが、移設費用が高くなります。
そのため、今あるお墓を墓じまいして、家の近くでお墓を建てなおす方がいいですね。
まずは希望に合った霊園墓地をピックアップ!
永代供養墓に納骨
永代供養とは墓地や霊園の管理者が、家族に代わって、お墓の管理、遺骨の供養を行う方法。
お墓の跡継ぎがいない、子どもには負担をかけたくないなどの理由から、永代供養墓を選び人も増えています。
永代供養つきのお墓は最初に永代供養料を支払うことで、その後の費用は発生しないことが多いです。
しかし中には、年会費や管理費、お布施などがかかる墓地、霊園もありますので、事前にしっかり確認しましょう。
永代供養も種類はさまざま。
- 個別安置墓
- 集合安置墓
- 合葬・合祀型のお墓
- 永代供養つき一般墓
- 樹木葬
- 納骨堂
個別安置墓
区画されたスペースに遺骨を安置するお墓です。
遺骨をほかの方と混ぜられないため、個人でお供えやお参りができます。
ただし、個別で安置される期間は、三十三回忌までで、期間を過ぎた遺骨は合葬や合祀されます。
「合葬(がっそう)」と読みます。
集合安置墓
他の方と同じスペースに遺骨を安置するお墓です。
骨壷を集めて、1つのまとまりとして納めるため、必要があれば途中でも、遺骨を取り出すことができます。
ただし、個別の墓石はないので、個人単位でお墓参りしている感覚は感じにくいでしょう。
合葬・合祀型のお墓
1つの建物(墓石や霊廟)などに、他の遺骨と一緒に納骨する方法です。
合葬・合祀型のお墓は、たくさんの人と一緒に納骨されるため、「寂しくない」との理由から選ばれることも多いようです。
また、永代供養の中でも、費用が安いため、金銭的な負担を減らせるメリットもあります。
ただし、合葬・合祀されたは他の遺骨と混ぜてしまうため、途中で遺骨を取り出すことができません。
そのため、終活を通して、家族としっかり話し合っておく必要があります。
永代供養つきの一般墓
家族が代々継承していく一般的なタイプのお墓に、永代供養がついているものです。
跡継ぎがいなくなっても、管理者が改葬してくれるため、無縁仏になることはありません。
しかし、お墓を建てる費用がかかることから、永代供養の中では比較的高額になります。
樹木葬
墓石のかわりに樹木や草花をシンボルとするお墓です。
1999年からはじまった、まだ歴史の浅い供養方法ですが、「死後は自然に還りたい」と希望する人に人気。
比較的低価格で、管理費がかからないものも多いため、亡くなった後の家族の負担が軽減できます。
ただし、市街地から遠い場所を選ぶと、お墓参りに行きづらくなってしまうデメリットもあります。
納骨堂
寺院や霊園内に作られた室内施設に、遺骨を収納するスペースを設け、お墓とするスタイルです。
市街地の通いやすい場所が多く、高齢になってもお墓参りしやすいと人気があります。
一方、年間管理費が発生し、中でも立体駐車場のような仕組みの「自動搬送式納骨堂」は、メンテナンス料などの管理費が高くなる傾向があります。
ここからは、納骨しないパターンになります。
散骨
散骨はパウダー状に粉末化した遺骨を、海や山に撒いて自然に還す供養方法です。
自力で遺骨をパウダー状に粉末化するのは難しいため、散骨を希望するときは専門の業者に依頼するのが一般的です。
散骨も希望に合った専門業者を選べる時代になりました。
手元供養
手元供養は取り出した遺骨を納骨せず、自宅で供養する方法です。
すべての遺骨を手元に残す方法もありますが、一般的には分骨し、一部を手元供養用にするケースがほとんどです。
たとえば、自宅にスペースを作って、小さめの骨壺を置いたり、「遺骨ペンダント」などのアクセサリーに加工して身につけたりします。
そのため、残った大半の遺骨は、永代供養つきのお墓に納骨したり、散骨することになります。
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まとめ
- 墓じまいは、複雑な手続きが必要
- 取りだした遺骨の供養方法も一緒に考えておく
- お墓を移す際は、一人で決めないこと
終活、つまり人生の終わりに向けた準備を考えるとき、お墓を移すこと、すなわち「改葬」は非常に重要なテーマとなります。
なぜお墓を移すことがよくないとされるのか、この背景には日本の伝統的な価値観や宗教的な考え方が深く影響しています。
先祖を敬うことは非常に大切な価値とされてきましたからね。
しかし、時代は変わり、現代の日本ではさまざまな理由からお墓を移すことを選択する家族が増えてきました。
特に、都会での生活や核家族化が進む中、伝統的な先祖代々のお墓を維持するのが難しくなってきた家庭も少なくありません。
このように、伝統的な価値観と現代の生活環境との間で、お墓に関する考え方や選択が変わってきているのが現状です。
墓じまいで後悔しないためには、まず親が元気なうち話をすること。これにつきます。
その後、家族や親族とのコミュニケーションを大切にしつつ、手続きや費用、流れを事前に確認しておきましょう。
自分で手続きするのは難しい……そんな方は、お墓のプロに力を借りると安心です。
「わたしたちの墓じまい」は創業18年の会社で、全国に対応。墓じまいのほか、永代供養・離檀対応・行政手続き・閉眼供養(魂抜き)・散骨など、ワンストップで対応してくれます。
離檀対応や行政手続きまでやってくれるのは、ありがたいね!