- 親の介護にかかる費用の目安を知りたい。
- 最善のケアをしたいが、経済的な負担はおさえたい。
- 今後の生活設計や家計の計画を立てたい。
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このような悩みを解決する記事を終活ガイドが書きました。
本業は総合病院(眼科)に勤務しています。医療系FP・ケアマネージャーとして、地方紙で3年間コラムを連載した経験があります。
「親の介護費用」って、どれくらいかかるの?…と悩んでいませんか?
この記事を読むことで、介護費用の実態や、上手な準備の方法がわかります。
祖母が認知症を発症し、介護の現実に直面。
もし母の介護をすることになったら、どれだけの費用がかかるのか、どうやって賄うのか、不安になりました。
不安を解消するため、介護費用に関する情報を集め、家族と話し合ってみたことで、介護への道のりがずっと明るくなりました。
この記事を通じて、あなたも親の介護に関する費用の不安を解消し、心穏やかに次のステップへと進めるヒントをご紹介しますね!
親の介護の平均期間とお金の目安
介護が必要になる平均的な期間は?
介護の期間って、どれくらいなのか気になりますよね。
損保ジャパンの「介護費用に関するアンケート」によれば、介護の平均期間は約3年7ヵ月だそうです。
ばあば(祖母)はもっと長かったもんね?
70歳過ぎたころから、認知症の症状出てたもんね。
私が大学生のころ、祖母はお金の計算ができなくなり、朝6:30からのラジオ体操に、夕方の6:30に行ってしまったことも…。
その後も認知症の症状が次々と出てきてしまった祖母は、
私の実家近くで一人暮らし
→市内の伯母夫婦の家に同居
→特別養護老人ホームに入所
と、亡くなるまで約15年間、介護期間が続いたことになります。このように、10年以上介護が必要な方も少なくないんですよね。
ただ、ここで気をつけたいのは「介護」という言葉の定義。
何をもって「介護」とするかによって、その期間は変わってきます。
例えば、公的に要介護認定を受けたあとからの期間を「介護」とするのか。
それとも、親の筋力が弱ってきて、買い物のサポートを始めた時点からを「介護」とするのか。
この違いによって、介護期間の数字は大きく変わってきそうですよね。
平均的な介護費用はどれくらい?
平均的な介護費用ってどれくらいか知っていますか?
損保ジャパン「介護費用に関するアンケート」の調査結果によると、なんと全体で見ると約787.2万円もかかっているんです。
こんなにお金かかるんだ。とても払えない…
入居型の介護施設に入る場合、初期費用の平均は約74万円。
一方で、在宅介護の初期費用は約64万円。
在宅でよりよい介護を行うためにバリアフリー化などのリフォームをしたり、介護に必要な環境を整えると、それなりにお金がかかります。
実際、住宅改修でかかった費用は132万円というデータもあります。
つまり、施設に入るか在宅でケアするかで、初期費用はそこまで変わらないということがわかります。
入居型の介護施設は費用がかかるイメージですが、そんなに大きな差はないんですね。
親の介護費用を準備していなかった人は約半数
またこの調査によると、介護にかかる費用について、予想よりも高かったと感じる人が21.7%。
そして、全く費用の準備をしていなかったという人が、49.0%もいたそうです。
そう、約半数の人が、介護の費用に対して何の準備もしていないのです。
私も準備していない人の1人(汗)。
みなさん、私と一緒に今から終活を進め、未来の自分や大切な家族のために、しっかり準備をしていきましょう!
介護費用の目安を知りたい!
要介護認定を受けると、たくさんの介護保険サービスが使えるようになります。
でも、どのサービスがどんな条件で、いくら使えるのかって、意外と知らないことが多いんですよね。
そこでオススメなのが、「介護費用かんたんシュミレーション」。
これはとっても便利で、画面に表示される指示に従って、自分の状況や欲しいサービスにチェックを入れるだけで、あっという間に介護費用の目安がわかるんです。
いずれ訪れるかもしれない介護生活に向けて、計画を立てるときの手助けになること間違いなしです。
介護費用の概算を知っておくことは、とっても大切!
出典:おやろぐ
介護の基礎知識
在宅介護とは
施設に頼らず、住み慣れた家、住み慣れた地域で生活を続けたいときの選択肢となります。
病院や施設とは異なり、家庭の中での日常生活をサポートする形で行われ、食事の準備、入浴の手助けなど、家での安心感を保ちながらのサービスが受けられます。
在宅介護に向いている人は?
- 自宅での生活を希望する方
- 軽度〜中度の介護が必要な方
- 家族や地域のサポートが受けられる環境にいる方
などが対象になります。
在宅介護のメリット
- 慣れ親しんだ場所での生活できる
- 家族との絆やコミュニケーションが深まる
- 在宅介護サービスは多岐にわたるので、必要に応じて選べる
自分の家での生活は、やはり安心感がありますよね。
在宅介護のデメリット
- 家族の体力や精神的な負担が増える
- 重度の病状になると、自宅では対応が難しいことも
- 介護のために必要な環境を整える必要がある
施設介護とは
家での介護が難しい場合や、専門的なケアが必要な場合、施設介護はとても頼りになる選択肢となります。
病院とは違い、日常生活を送るためのサポートを中心に行われ、食事、入浴、レクリエーションなど、生活の一部としてのサービスが提供されます。
施設介護に向いている人
- 24時間のケアやサポートが必要な方
- 家での生活が難しく、安全な環境で生活したい方
- 家族が日常のケアを続けるのが難しい場合
などが対象になります。
施設介護のメリット
- プロのスタッフが24時間体制でサポートしてくれるから、安心。
- 入所者間で交流の機会が増え、孤独感を軽減することができる
- 医療やリハビリなど、専門的なサポートが受けられる。
プロの手を借りて生活できるので、家族としては安心。
施設介護のデメリット
- 入居時の費用や月々の利用料がかかり、高額になることも。
- 希望通りの施設に入れるとは限らない
- 家族と離れて生活することになるため、会う機会が減ってしまう
高齢の患者さんは一度入院すると、自宅退院が難しくなるケースが多いんですよね…。
このタイミングで介護認定を受けて、慌てて情報を集め始めても、希望通りの施設が見つかることはほぼありません。
患者さんの中には条件に合う施設が見つからず、県外の見ず知らずの場所にある介護施設に入所せざるを得なかったというケースも。
こうなると、家族は飛行機や新幹線を使って面会に行くことになりますからね…。
また、人気の施設ほど順番待ちが長くて、実際入所できのは数年先となってしまうことも。
病状が安定していれば一旦は老健(介護老人保健施設)を利用して、その間に入所できる施設を探す方法もあります。
老健の入所期間は3ヵ月から半年、長くて1年程度なので、その間に慌ただしく入所の準備を進めることになります。
このタイミングでは、親の状態にあった条件の施設を、家族が中心になって探すことになるでしょう。
親子ともに満足する施設を探すには、親が元気なうちから場所や予算などの条件に合った施設を何カ所かピックアップしておくのが大切です!
親の介護費用は誰が払うの?
親の介護費用は親のお金で
ところで…親の介護費用って誰が払うの?
介護にかかる費用は、親の年金や預貯金などを使って支払うのが基本。
また、不動産などの資産を活用して介護費用をまかなうことも一般的です。
もちろん、家族がサポートすることもありますが、最初に考えるべきは親の資産をどのように活用するか。
そのため、親が元気なうちに家族で話し合い、親の資産をしっかりと把握しておくことが大切です。
介護費用に困らないための第一歩!
親の介護費用の話し合い3STEP
STEP1: 親の意向を確認する
まずは、親の意向をしっかりと確認しましょう。
これからの生活や介護について、どんな風に考えてるの?
うーん、正直まだよくわからないけど、できれば自宅で過ごしたいわ。
今年、高齢者向け住宅に引っ越した母。
新しい家はバリアフリーで、部屋のあちこちに手すりがついています。玄関には腰かけ用に折り畳みの椅子まで完備。
この家なら安全に長く暮らしていけそうです。
極めつけは、トイレと浴室に非常ボタンがついていること‼
こういうサービスが当たり前の時代になってくるのかも。
これはいい!と眺めていたら、私の肘がボタンに当たり、
「トイレで緊急事態発生~!」
という警告音が部屋中鳴り響くことに…。
あわてて警報音停止/復旧ボタンを押しました。思わぬ形の予行演習ということで(笑)。
親の意向を確認することは、介護の計画を立てる上で最も重要なステップです。
親自身がどのような生活を望んでいるのか、どんなサポートが必要なのかを知ることで、家族全員が納得のいく計画を立てることができます。
また、親の思いを尊重することで、親自身も安心して介護生活を迎えることができるでしょう。
とはいえ、いきなりお金の話をストライクゾーンに投げ込むと、もれなく警戒されますので要注意!
ここにたどり着くまでの(険しい?)道のりは、こちらの記事で書いていますので、あわせてご覧ください。
STEP2: 兄弟で情報を共有する
最近、健康状態が気になるんだよね。
ママと病院行って、先生と話してくる。その情報収集シェアするよ。
年に一回、遠方かつ不便な病院へ検査を受けに行くときは弟の担当(車の送迎付き)、それ以外の通院は私の担当。
母のケアはほとんどしてくれませんが、親の介護をしない兄弟とかではなく、一応協力しようという気持ちはあるようです。
ちなみに健康保険は、私の扶養に入れていて、医療費のサポートはすべて私。
今後、親を施設に入れたいがお金がない、払えないとなったら、さすがに兄弟に請求すると思いますが、今の状態が15年くらい前から続いています。
夫からは「不公平だ!」と言われちゃうんですけどね…。
一人っ子にならないよう、がんばって産んだから大目に見てあげて。
そう言われると、なんも言えねぇー(笑)。
家族でさまざまな情報を共有しておくことは、介護の負担を軽減するための鍵となります。
親の健康状態や資産、保険の内容などを共有することで、家族全員が同じ情報を持ち、効率的なサポートが可能となります。
また、家族間でのコミュニケーションを深めることで、介護の際に生じるトラブルや誤解を避けることができます。
母の入院中は、医療費はじめ必要な費用を支払うため、私が親のキャッシュカードを預かっていました。
今後、介護費用においても同じ方法で、いざというときは私が対応することになりました。
STEP3: 専門家に相談する
家族だけで解決できないこともありますよね?そんなときは、専門家に相談するのがおすすめです。
地域包括支援センターに行って、プロの意見も聞いてみるのはどう?
それはいいね。意見も参考にして、最善の選択をしたいものね。
介護に関する知識や情報は日々更新されています。
私が介護支援専門員(ケアマネージャー)試験に合格したのは、もうかれこれ10年以上前の話。
いくらケアマネを持っていても、家族だけでの判断は難しい場面も多いんですよね…。
専門家の知識や経験を活用することで、介護費用だけでなく、より適切な介護計画を立てることができますよ!
親の介護費用を抑えるコツ
早めに行動をはじめる
「早めが肝心」ってよくいいますよね?
これって、介護費用にも当てはまること。理由は早くはじめるとで後々の安心につながるから。
まず、早めに相談することで、今の状態にぴったりな介護サービスの情報をゲットできるんです。
すぐ利用するかどうかに関わらず、どんなサポートがあるのか、どれが自分たちのライフスタイルに合っているのか知ることはとても大切。
と同時に、突然の介護が必要になったときの「どうしよう!」という焦りや不安を、確実に減らすこともできます。
そして、何より早めの準備は、お金の計画もスムーズに。
無駄な出費をカットして、賢く介護生活を進めることができます。
何か気になることがあったら、まずはかかりつけ医や介護の専門窓口に相談してみてください。
相談先はどうする?
オススメは地域包括支援センター。
通称「包括」は、高齢者の総合相談窓口です。
高齢者が住み慣れた地域で、自分らしく暮らすことができるよう
- 介護
- 医療
- 住まい
- 介護予防
- 生活支援
の5分野のサービスを提供し、専門知識を持った職員が、さまざまな相談に応じています。
地域包括支援センターは、中学校区域(人口2~3万人程度の規模)に1カ所設置されています。
そして、あまり知られていませんが、要支援や要介護の認定を受けていない人とその家族も利用可能。
「包括」の存在を知らないなんて、もったいない!
介護の必要性をどう判断するの?
介護の必要性、これって実はみんなが一度は考える問題です。
例えば、
- 階段の昇り降りがつらくなった
- 買い物袋を持つのが重く感じるようになった
- 好きだったドライブに行く回数が減った
- 最近忘れ物が増えた
- 話の途中で何を言っていたか忘れることが増えた
もしかしたら、これらは介護が必要なサインかもしれません。
気のせい?で済ませてはいけません。
大事なのは、日々の生活の中でのちょっとした変化に気づくこと。
早めの行動で、自分も家族も、安心して楽しい介護生活を送るための準備ができますよ。
介護のイメージがわかない方には、こちらがオススメ!
要介護認定の申請をして、親が今どのような状態なのかを判断をしてもらうことも大切です!
公的介護保険を活用
自己負担は1割
介護保険って、実は思っているより少し複雑なんですよ。
特に、お財布の中身に直結する「負担割合」の部分。
まず、介護保険の負担割合は「合計所得金額」と「65歳以上の方の世帯人数」で決まります。
基本的に、利用した介護サービス費用の1割が自己負担ですが、所得が多いと2割、3割と負担が増えることも。
親の年金や収入をチェックして、どのくらいの負担になるのか確認しておきましょう。
出典:『【2024年最新版】介護保険の負担割合(1~3割)はどのくらい?預貯金や所得ごとの計算方法』みんなの介護
要介護区分の目安
要介護認定は介護を受ける人の身体の状態によって「要支援1・2」、「要介護1~5」の7段階に分かれます。
要介護度 | 状態の具体例 |
---|---|
要支援1 | 基本的に一人で生活できるが、掃除や身の回りのことに一部支援が必要。 |
要支援2 | 立ち上がりや歩行などの動作、入浴で背中が洗えないなどなんらかの支援が必要。 |
要介護1 | 基本的に一人で生活できるが、食事や排せつなど一部介助が必要。理解力の低下あり。 |
要介護2 | 自分で立つ、歩くなどが困難。認知症の初期症状がみられるなど問題行動をとることも。 |
要介護3 | 日常生活において基本的に介助が必要。全般的な理解力の低下、問題行動がみられる。 |
要介護4 | 排せつ、入浴、衣服の着脱など、介助がなければ日常生活を送ることができない。 |
要介護5 | すべてで介護が必要。意思疎通困難で、基本的に寝たきりの状態。 |
介護サービス利用には上限あり
そして、要介護認定を受けたからといって、サービスを無制限に利用できるわけではありません。
自宅で生活する人を対象とした「居宅サービス」を利用する場合、要介護度別に、利用できるサービスの量(支給限度額)が決められています。
要介護度 | 限度額/月 |
---|---|
要支援1 | 50,320円 |
要支援2 | 105,310円 |
要介護1 | 167,650円 |
要介護2 | 197,050円 |
要介護3 | 270,480円 |
要介護4 | 309,380円 |
要介護5 | 362,170円 |
※標準的な地域の例。地域によって多少異なります。
もし上限いっぱい利用したとき(自己負担1割の場合)は、要介護1で16,765円、要介護5で36,217円が自己負担になります。
限度額を超えてサービスを利用すると、その分は全額自己負担になりますので、しっかりと計画を立てることが大切です。
親の介護負担を軽くする制度
介護は短期間で終わるものではありません。
制度を利用することで、長期にわたるサポートを受けることができ、将来の不安を減少させることができます。
大切なポイントだけでも覚えておきましょう!
高額介護サービス費
介護サービスを使うと、自分で一部の費用を支払う必要があります。
しかし、高額介護サービス費は1ヵ月の介護費用が44,000円を超えた場合、その超えた分は払い戻してくれます。
つまり、一般的な所得の方だと、月に44,000円以上は支払わなくてもいい!ということになります。
所得区分 | 自己負担上限額(月額) | |
---|---|---|
現役並み所得者 年収 約1,160万円以上 | 140,100 円【世帯】 | |
住民税課税世帯 年収約770万円以上~約1,160万円未満 | 93,000 円【世帯】 | |
住民税課税世帯 年収約383万円以上~約770万円 | 44,400円【世帯】 | |
住民税非課税世帯 (世帯全員) | 24,600円【世帯】 15,000円【個人】 | |
生活保護受給者等 | 15,000円【個人】 |
詳しく知りたい方はこちらから → 厚生労働省ホームページ(リーフレット)
高額療養費制度
介護を考えるときに、忘れてはならないのが医療費の話。
特に、突然の大きな医療費が出てきたら、家計に大きなダメージが…と心配になることも。
そんなときに役に立つのが「高額療養費制度」。
1カ月の間に医療費がたくさんかかったとき、ある一定の金額までしか自分で払わなくても大丈夫なんです。
その一定の金額を超えた分は、高額療養費として返してもらえるんですよ。
この「一定の金額」、つまり自己負担限度額は、まずは一人ひとりの金額を見て、その後家族全体の金額を考えて決まります。
そして、特定の条件をクリアすると、この上限額よりさらに少ない金額で医療費の負担を済ませることもできるんです。
いざというときは高額療養費制度を上手に活用して、家計を守りながら、親の健康もしっかりサポートしていきましょう!
所得区分 | 負担割合 | 外来 (個人単位) | 外来+入院 (世帯単位) |
---|---|---|---|
現役並み所得者Ⅲ 課税所得690万円以上 | 3割 | 252,600円+(総医療費-842,000円)×1% 〔140,100円〕 | |
現役並み所得者Ⅱ 課税所得380万円以上 | 3割 | 167,400円+(総医療費-558,000円)×1% 〔93,000円〕 | |
現役並み所得者Ⅰ 課税所得145万円以上 | 3割 | 80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 〔44,400円〕 | |
一般Ⅱ | 2割 | (1)18,000円(2)6,000円+(総医療費-30,000円) ×10% いずれか低い方を適用 | 57,600円〔44,400円〕 |
一般Ⅰ | 1割 | 18,000円 | 57,600円〔44,400円〕 |
区分Ⅱ(低所得者Ⅱ) | 1割 | 8,000円 | 24,600円 |
区分Ⅰ(低所得者Ⅰ) | 1割 | 8,000円 | 15,000円 |
※〔 〕内の金額は、過去12カ月間に高額療養費の支給が3回あった場合の4回目以降(多数回該当)から適用される限度額です
最初の給付を受け取るためには、診療を受けてから3~4カ月後に届く申請書を使って手続きをしてください。
その申請から2~4カ月後に、指定した口座にお金が入ります。
面倒なのは最初だけ!一度申請すれば、次回からは自動で3~4カ月ごとにお金が口座に入るようになりますよ。
詳しく知りたい方はこちらから → 神奈川県後期高齢者医療広域連合HP
高額介護合算療養費制度
家族の中で、医療と介護の両方のサポートが必要な場合、1年間(8月から翌年7月まで)の支払いが一定の金額を超えると、その超えた分は戻ってきます。
つまり、医療や介護でたくさんの出費があっても、上限を超える分は返金されるシステム、ということです。
所得区分 | 介護合算算定基準額 (毎年8月~翌年7月) |
---|---|
現役並み所得者Ⅲ | 212万円 |
現役並み所得者Ⅱ | 141万円 |
現役並み所得者Ⅰ | 67万円 |
一般 | 56万円 |
低所得者Ⅱ(区分Ⅱ) | 31万円 |
低所得者Ⅰ(区分Ⅰ) | 19万円 |
詳しく知りたい方はこちらから → 神奈川県後期高齢者医療広域連合HP
特定入所者介護サービス費(補足給付)
特定入所者介護サービス費は、介護施設に住む人のための特別な制度です。
所得や資産がある程度以下の人に適用され、居住費や食費が一定の金額を超えた場合、その超えた分を介護保険がカバーしてくれます。
この制度を利用するには、市区町村に「負担限度額認定」という手続きをしないといけません。
この認定は、どれだけの費用までがカバーされるかを決めるもので、施設の種類や部屋、所得によって変わります。
手続きを忘れずに行いましょう。
まとめ
- 制度をうまく活用すると、介護にかかる費用が大幅に削減される
- 最も重要なステップは「親の意向を確認すること」
- 親の資産などを把握し、家族全員で情報を共有する
介護は、多くの家族が避けて通れないテーマとなっています。
そして、その介護にかかる費用は、家計に大きな影響を及ぼすことが少なくありません。
しかし、多くの人が介護費用の準備をしていないのが現状です。
まずは介護費用の平均的な額を知ること、大まかな介護費用の目安を知ることが大切。
その上で、親の資産を把握し、家族全員で情報を共有することで、将来の計画を立てやすくなります。
【知っトク終活】医療費控除
いうまでもなく介護は心身のサポートだけでなく、経済的な負担も伴います。
知っているか知らないかで大きく変わるのが、介護費用の負担を軽くするための方法。
今から知っておけば、いざという時に役立ちます。
その1つが医療費控除です。
医療費控除とは?
医療費控除は、1年間(1月1日から12月31日まで)で高額な医療費を支払ったときに、確定申告することで所得税を少し安くしてくれる制度です。
例えば、家族が入院したりすると、医療費はすぐに10万円を超えることがよくありますよね?
この制度を利用すると、高額な医療費の中から一部を税金の計算から引いてくれるので、実質的な税金の負担が軽くなります。
たとえば、1年間で15万円の医療費がかかった場合、5万円分が税金から引かれることになり、一般的な現役世代であれば約1万円の税金が節約できます。
ただ、もし入院時に生命保険からお金がおりたり、高額療養費の制度を使った場合、その分は医療費から引いて計算するので注意しましょう。
母を扶養に入れてから毎年、確定申告しています。
対象となる介護費用は?
医療費控除は、病院の受診料・お薬代だけでなく、介護費用もこの控除の対象になる場合があります。
出典:LIFULL介護
介護費用を支払ったときは、事業者や施設から必ず領収書をもらい、大切に保管しておきましょう!
詳しく知りたい方はこちらから → 国税庁HP
親が医療機関や老健(介護老人保健施設)などに通うためにかかった必要な交通費であれば、医療費控除の対象になります。
ただし認知症の親のケアなど、遠距離介護のために移動する家族の交通費は控除の対象外となります。
家族の交通費代として、親から年間110万円以内でサポートを受けた場合、そのお金には贈与税がかかりません。
今から準備を進めることで、介護費用は軽くできますよ!
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