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この3年、私はブログとSNSで離れて暮らす「実家の親の見守り」について発信してきました。
おかげさまで、たくさんの読者さんから「うちもやってみました」と嬉しいメッセージをいただくようになり、ひと安心していたのですが…
ある時から、強く感じるようになったんです。
見守りだけでは、安心は完成しない。

センサーをつけて「これで大丈夫」と思っていたんですけどね。
そして、先日の地震で、その思いは確信に変わりました。
私の家は耐震等級3の戸建て。
これは、消防署や警察署と同じレベルの、地震にすごく強くつくられた住まい。
そのせいか、その夜もあまり揺れを感じなかったんです。
でも、母からのLINEは…


※つかまったが「捕まった」になってますね(笑)



みがるの家は頑丈だよ。テレビが倒れそうだったよ



同じ地震でも、体感はまったく違うんだ。
とっさに返せたのは、「びっくり!」のスタンプ1つだけ。それ以上の言葉が、何も浮かびませんでした。
「うちは大丈夫」と思っていても、実際の大きな地震では、想像以上に揺れる家がほとんどです。
そして建物がどれだけ頑丈でも、中の家具の安全までは家が守ってくれません。
建物の強さと、家具の安全は、別ものなんですよね。
母の寝室には、私が生まれた年(昭和50年)に買った婚礼タンスがいまもそびえています。
いつ倒れるかと内心冷や冷やしていて、せめて「タンスが倒れても下敷きにならない位置で寝てね」と伝えているんです。
地震、台風、猛暑、停電、熱中症…ニュースを見るたびに頭をよぎるのは実家の親のこと。
そんな心配を重ねる中で、私はある考え方にたどり着きました。



それが【実家防災】。
離れて暮らす親が安心して暮らせるように、子どもが実家の備えを考えることです。
私は医療現場で27年勤務。ケアマネジャー・福祉住環境コーディネーターなどの資格を持っています。
医療・介護・住環境、そして3年間の見守り発信。これらの目線があるからこそ、離れて暮らす親のために提案できる備えがあります。
この記事は【実家防災】シリーズの入口として、離れて暮らす子ども世代が「実家の防災は何から始めるべきか」を、5つに整理してお話ししますね。



私の失敗も気づきも、まるごとお届けします!
普段の「見守り」だけで大丈夫?今すぐ知りたい実家防災の重要性


「実家防災」とは、普段の安否を確認する「見守り」の先にある備えです。
離れて暮らす親が、災害時にも安心して暮らせるように、子どもが日頃から実家を整え、親と備えを積み重ねていくこと。



それが、私が考える「実家防災」です。
親の見守りを考えるとき、多くの人は「普段元気に暮らしているか」を気にします。
でも、地震や台風、停電などの災害が起きたときはどうでしょう。
日常の見守りだけでは、大切な親を守りきれない場面があります。
これは私も先日知って、ちょっと驚いたことなんですが…
「数十年に一度」といわれるレベルの豪雨、この 45年間で約1.5倍 に増えているそうなんです。



「最近、災害のニュース多いな…」って感じていたのは、気のせいじゃなかったんですよね。
台風も、地震も、これから数が減ることはないと言われています。
親が住んでいる地域も、10年前のイメージのままでは、ちょっと足りないのかもしれません。
だから私は、「見守り」と「防災」は別々ではなく、一緒に考えることが大切だと思っています。
実家防災で大切なのは、防災グッズを増やすことではありません。
親がいつも通り暮らしている家を、「もしものときも暮らせる家」に少しずつ整えていくこと。



これが、私が伝えたい「実家防災」です。
実家防災で整えたい4つのこと
- 住まい(家具・寝室・避難経路)
- つながり(171・見守り・連絡方法)
- 備え(水・食料・ローリングストック)
- 暮らし(熱中症・停電など、毎日の暮らしの中で無理なく続ける備え)
高齢の親の防災は何から始めるべき?自分たちの備えと決定的に違う3つの理由


私たち自身の防災と、高齢の親の防災は、根本的な設計が違います。
離れて暮らす子ども世代が、自分の家と同じ感覚で実家を整えようとすると、どこかで必ずつまずいてしまうんです。



違いは大きく分けて、3つあると思っています。
1. 防災アプリやSNSの「情報が届きにくい」
スマホに防災アプリを入れていなかったり、SNSの速報や自治体の緊急メールが届かなかったりする親世代は多いものです。
どうしてもテレビやラジオ、広報無線が頼りになりがちです。
だからこそ、子ども側から「今、そっちにこういう情報が出てるよ」と伝える流れを、何も起きていない今のうちに作っておきたいんです。
ちなみに、気象庁の「キキクル」の情報を、親のスマホへ自動でプッシュ通知させるための設定方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。



次の帰省のときに、連携してあげるのがおすすめですよ。
▶ 【2026年改定】キキクル登録方法は?LINEで親も自分も安心の5分設定


2. 体力の低下や持病などで「避難のスピードが遅い」
ひざや腰の痛み、持病など、ササッとは動けない体で、夜中や大雨のなかに避難するのは想像以上にきついものです。
地図上の「徒歩10分」は、高齢の足だと20分以上かかることも。
「避難所まで歩ける」と「夜の暗がりや悪天候でも安全に動ける」は、まったく別の話なんですよね。
3. 心配をかけたくなくて「大丈夫」と言いがち
子どもに心配をかけたくなくて、本当は不安でもつい「大丈夫よ」と返してしまう。



これも親世代のリアルです。
この電話越しの「大丈夫」を、額面どおりに受け取らないこと。
これは見守りと防災の、共通の入り口です。
「具体的に何が大丈夫?」と一段だけ踏み込んで聞くと、本当の状況が見えてきます。
実家防災でいちばん厄介なのは、親も子も「うちは大丈夫」


「防災、防災」と言いながらも、私、何度も思ってきたんです。
うちの実家のあたり、大きな災害って聞かないしなぁ。
母もまだ元気だし、そこまで急がなくてもいいか。
いつかちゃんとやろう、いつか…



思い当たること、ありませんか?
これ、実は名前がついていて、「正常性バイアス」というんだそうです。
「私は大丈夫」「今回もなんとかなる」って、危険を無意識に軽く見てしまう心のクセ。
防災でいちばん壊しづらいのが、この心の壁なんだそうです。
親が「うちは大丈夫」と言うのも、私たちが「まだ急がなくていいか」と後回しにするのも、根っこは同じ。
だから、実家防災の第一歩って、じつは 「うちも、案外そうかもしれない」と、ふっと立ち止まってみること なのかもしれません。



この記事を読んでくださっているあなたは、もうその一歩を踏み出していますよ。
実家の防災は何から始める?離れて暮らす子どもができる5つの基本の備え


実家全体を一気に整えるのは大ごとに感じますが、子ども世代が今日からできることはたくさんあります。
まずは5つの具体的な一歩から見ていきましょう。
- 実家のハザードマップをスマホで見る
- 災害用伝言ダイヤル「171」と伝言板を無料体験
- 100均グッズも活用!家具固定と防災グッズの準備
- 通販も活用!「いつもの食」でローリングストック
- エアコン我慢対策も!夏の猛暑・停電・熱中症への備え
1. 実家のハザードマップをスマホで見る
まず最初にしてほしいのは、実家エリアのリスクを知ることです。
親が住んでいる地域のハザードマップがあるか、確認してみてください。
国土交通省の「重ねるハザードマップ」というサイトを使えば、スマホで住所を入れるだけで洪水・土砂災害・地震のリスクが視覚的にパッとわかります。



まずは5分でできる、最初の一歩です。





こんな感じで色がつくんだね。うちの周りも見てみたい!



スマホ画面を一緒に眺めるだけで、親との会話が変わりました。
ただし…ハザードマップは、あくまで過去のデータをもとにした「予測」であって、「安全マップ」ではない。



色がついていない地域でも、災害に遭う可能性はゼロではないんです。
実際、ハザードマップから少し外れた場所で被害が出たケースも、これまで報告されているそうです。
だから、「うちは色がついてないから大丈夫」ではなく、色がついていてもいなくても、油断しないという前提で見ておきたいところです。
2. 災害用伝言ダイヤル「171」と伝言板を無料体験
大きな災害のときは、電話やLINEがつながりにくくなる可能性があります。
そのときに命綱になるのが、NTTが提供する「災害用伝言ダイヤル171」と「災害用伝言板(web171)」です。
| 伝え方 | 使う場面 | 残せる内容 |
|---|---|---|
| 171 (伝言ダイヤル) | 電話回線が使えるとき | 音声メッセージ (30秒以内) |
| web171 (災害用伝言板) | インターネット回線が使えるとき | 文字メッセージ |
- 毎月1日・15日 0:00〜24:00
- 1月1日 0:00〜1月3日 24:00
- 防災週間 8月30日 9:00〜9月5日 17:00
- 防災とボランティア週間 1月15日 9:00〜1月21日 17:00



この夏、8月15日のお盆休みに、実家で母と2人で試してみました。
まず母に録音してもらって、それを私のスマホで聞く。次は私が録音して、母がそれを聞く。順番にやってみただけです。


77歳の母のスマホ。押したのは、この3桁だけです
171は、電話番号をひとつ「鍵」にして伝言を出し入れする仕組みです。
録音するときも、聞くときも、押すのは同じ番号。だから家族の中でどの番号を使うか決めておかないと、お互いの伝言にたどり着けません。
NTTの案内では「被災地の方の電話番号」を使うことになっています。わが家の場合、心配なのは実家のほうです。



だから、キーにする電話番号は母の携帯に決めました。
そしてやってみたら、思っていたのと違うことが2つありました。
ひとつめ。番号を1桁間違えると「メッセージはありません」と言われます。
母が私の録音を聞こうとしたとき、自分の携帯番号を入力し間違えてしまったんです。
流れてきたのは、「メッセージはありません」という案内。最初からかけ直したら、ちゃんと聞けました。ただの打ち間違いでした。



でも、これが本番だったらと思うとゾッとしました。
「メッセージはありません」と言われた瞬間、「親が伝言を残せていない=無事じゃないのかも」と早合点してしまいそうですよね。
本当は、こちらが1桁間違えただけなのに。
焦っているときほど、指は間違えます。「メッセージはありません」と言われたら、まず番号を確かめてかけ直す。
ふたつめ。30秒は、思っていたよりずっと長いです。
母は30秒も吹き込めることを知らなかったので、こうなりました。



ママです、無事です。ママです、無事です。



それで終了。まだ20秒以上残っていました(笑)。
30秒は、その場で考えるには長く、伝えたいことを全部言うには短い。だから中身を先に決めておくのが正解でした。
30秒に入れると決めた3つ
- 名前と、無事かどうか
- いま、どこにいるか
- これからどうするつもりか(家にいる/避難所へ行くなど)
- キーにする番号は母の携帯で統一する
- NTTの取扱説明書をPDFで見つけたので、印刷して次回持っていく(キーの番号もそこに書き込んでおく)
- お盆と年末年始、年2回。帰省のたびに練習を兼ねてやる
ちなみに私が見つけたのは、NTT東日本が配布しているポケットサイズのカードです。
「171で録音」「171で確認」「web171で登録」「web171で確認」の4枚が、切り取って財布に入るサイズで並んでいます。
うれしいのは、同じものが2セット印刷されること。
171は自分と親の両方が使えないと意味がないので、1セットは実家に、もう1セットは自分の財布に入れられます。
余白に、キーにする電話番号(わが家は母の携帯)を手書きしておくつもりです。
▶ 災害用伝言ダイヤル・伝言板 ポケットカード(PDF/NTT東日本)



いざというとき、やり方忘れちゃいそう。東北の地震のときはLINE使えたでしょ。



ネットが繋がらないときもあるから、どっちのルートも覚えておいた方が安心なんだよ。
LINEのようなインターネット回線が強い災害でも、基地局が停電すれば途絶えてしまいます。
だから、手段は複数用意しておくのが鉄則なんです。
一度やっておくと、本番の迷いはたしかに減ります。
ただ、私たちのように打ち間違えることもある。だからこそ、練習は1回きりにしないほうがいいと思っています。
3. 100均グッズも活用!家具固定と防災グッズの準備
実家に帰省したら、ぜひ親の目線に合わせて低く部屋を見回してみてください。
倒れそうな本棚、冷蔵庫に置かれた家電、廊下の段ボールなど、地震のときに凶器になるものが潜んでいます。
- テレビ・冷蔵庫・食器棚などの固定状態
- 寝室の枕元:頭の上に倒れてくるものがないか
- 夜中にトイレへ行くまでの廊下・動線



一度に家中、すべてを完璧にする必要はありません。
まずはテレビやインテリア、棚の上の家電など、手軽にできるところから対策を始めましょう。
最近は100均でも、優秀な「防振粘着マット」が手に入りますので、帰省のついでにサクッと貼ってあげるのもおすすめです。





自宅でも実家でも、テレビや小物の固定に大活躍しています。
大きなタンスなどは、「倒れても下敷きにならない位置にベッドや布団をずらす」のが基本の対策。
その上で、できる限りしっかり固定をしておきたいところです。
大きな家具の対策には、突っ張り補助グッズだけでなく、家具の下側にしっかりとした転倒防止用の安定板(ストッパー)を挟み込み、組み合わせる「二段構え」にしておくと安心です。





寝室のタンスの下には、転倒防止用の安定板を敷いています。
また、大きな地震の後はガラスや陶器の破片が床に散らばり、素足で歩くのはとても危険です。
そこで、タンスの側面にフックを付けました。
「寝たままでも手が届く特等席」に、防災用のヘルメットとスニーカーをセットで吊るして用意しています。


わざわざコンパクトになる「折りたたみヘルメット」を買ったのですが…



母、速攻で「たたむの面倒くさい!」と開いたままに(笑)。
でも、災害時は1分1秒を争います。
「つかんで被るだけ」の1ステップの方が、いざという時に一瞬で頭を守れるので、結果オーライの頼もしい備えになりました!
夜中の地震で特に恐ろしいのが「突然の停電」による暗闇です。
高齢の親が真っ暗闇の中でパニックになり、つまずいて転倒するのを防ぐため、コンセントに挿すタイプの便利なLEDライトを導入しました。
このライトのスゴいところは、停電を感知すると自動でパッと点灯してくれること。
さらに、コンセントから引き抜くとそのまま手持ちの「懐中電灯」として使える優れものなんです。



寝室とリビングのコンセントに設置してあります。



ライトの明るさが変えられるから、とっても便利なのよ。







できることから1つずつ、整えていきましょう!
4. 通販も活用!「いつもの食」でローリングストック
ローリングストックは、ご存じの方も多いはず。
普段の食材を少し多めに買って、使った分だけ補充する備蓄法なんです。


親世代は、見慣れない「特別な非常食」よりも、食べ慣れたいつもの味のほうが災害時にも安心できます。



レトルトのお粥、缶詰など、実家の棚を見ながら買い足していきましょう。
そのうえで1つ加えておきたいのが、水やお湯だけで作れる「主食」です。
断水や停電で「調理ができない」ときでも、アルファー食品の「安心米」なら、水を注いで待つだけでやわらかいご飯が用意できますよ。



かむ力や飲み込む力が落ちてきた親にも安心です。
私は普段から「水」などの重たい備蓄品は、ネット通販(Amazon・楽天・Yahoo など)を使って実家へ直接送るようにしています。
親に重い思いをさせず、子ども側の操作だけで完結させられますからね。
また、食料と同じ棚に「お薬手帳のコピー」や「常用薬の予備(1週間分)」をセットにしておくと、いざという時の持ち出しが一段とスムーズになりますよ。
5. エアコン我慢対策も!夏の猛暑・停電・熱中症への備え
近年の災害は、地震や台風だけではありません。
夏の猛暑下での突然の停電など、エアコンが効かない環境は高齢の親にとって命に関わる事態です。



高齢になると、体温を調整する体の機能そのものが弱くなっていきます。
汗をかいて熱を逃がす力も、暑さを感じる感覚も、若い頃と同じようには働かないんです。
つまり、親自身が「暑い」と気づかないうちに、体の中に熱がこもってしまうということが起こりやすい。
特に一人暮らしの高齢者では、体調の変化に気づかず倒れてしまうケースが、少なくないんだそうです。
災害 → 停電 → 暑さで命を落とす。



この流れを、頭のすみに置いておきたいんです。
熱中症のサインは、離れている家族のほうが先に気づくケースも少なくありません。
- エアコンの設定温度(28度設定にこだわりすぎる親は要注意)
- 経口補水液や冷感タオルのストックを用意する
- フル充電のモバイルバッテリー(1〜2個)を常備しておく
電気代を気にして、エアコンの設定温度を上げてしまうこと、ありますよね(笑)。
親には「電気代は気にしなくていいからね」と子どもから一言伝えるだけでも、立派な熱中症対策になります。
また、万が一の停電時にスマホのバッテリーが切れると、安否確認が途絶えてしまいます。
実家のリビングなどわかりやすい場所に、常にフル充電されたモバイルバッテリーを置いておく体制を整えましょう。



お母さん、モバイルバッテリーの裏面にメモしてるしー!



これならパニックのときでも、迷わずに使えるでしょ(笑)




ただモノを置いておくだけではなく、このように「親が迷わず操作できる状態」を作っておく。
これが、普段の見守りと実家防災を両立させるポイントです。
停電が長引くなら「ポータブル電源」も選択肢に
モバイルバッテリーは、あくまで「スマホを数回充電する」ためのもの。
でも、猛暑のなかで停電が半日〜1日と長引いたとき、本当に守りたいのは扇風機やサーキュレーターを回し続ける電力なんですよね。
実は防災士の講習を受けるまで、私も「停電対策=スマホの充電」だと思い込んでいました。
でも夏だけは、順番が逆なんです。スマホが使えても、部屋の暑さは1度も下がりません。
その電力をまかなえるのが、Jackeryのようなポータブル電源です。
扇風機や小型冷蔵庫まで動かせる容量帯があり、停電時の「暑さ」と「スマホの電池切れ」を一台でカバーできます。



ただ、それなりのお値段がするもの。
正直に言うと、まだ我が家にもありません。
買うとしても、実家より先に自分の家で。
ひと夏使ってみて、本当に扇風機が回り続けるのを確かめてからでないと、母には勧められないなと思っています。
また、実家にひとつ置いておくだけで、暑さを音や光で知らせてくれる「熱中症アラーム」もあります。
親が「暑さに気づけない」問題を、道具でカバーしてくれる心強い味方です。



詳しい選び方はこちらの記事にまとめました。
▶ 高齢者向け熱中症アラームおすすめ5選【2026年最新】離れて暮らす親の見守りまで解説


あわせて、停電時や避難時に情報が途絶えて孤立しないよう、「予備の眼鏡」や「補聴器の電池」も防災袋の分かりやすい場所にセットしておいてね、と親に伝えておくとさらに安心ですね。
次の帰省がチャンス!実家でやっておきたい3つのこと


ここまで5つの備えをお伝えしてきましたが、これらをすべて電話やLINE越しに親へ伝えながら完結させるのは、なかなか難しい…。
だからこそ、直接顔を合わせる「帰省のタイミング」が最大のチャンスになります。
① スマホでハザードマップを開く(まずは現状のリスクを共有する)
② 寝室をすっきり整える(完璧を目指さず部分的に守る)
③ 171の体験利用を一緒に試す(親子で一緒にダイヤルを回す経験が本番に活きる)
一度に全部をやろうとしなくて大丈夫です。
帰省のたびに1つずつでも、半年〜1年経てば実家の安全性は劇的に変わっていきます。



親と一緒にあれこれ工夫した時間そのものが、何よりの「お守り」になります。
そして、帰省時に親へ切り出すための大切なコツが1つあります。
「お父さん、お母さんのために」ではなく、「私が安心したいから」と主語を自分にして伝えてみてください。



私が心配だから、家具の固定だけやらせてくれない?



みがるが心配なら、やってもいいわよ。
「親を守るため」と言うと、親は自分が衰えたように感じて頑なになりがちです。
しかし「私が安心したいから」と言い換えると、親は「心配する子どもを助ける側」に回ることができます。
たったこれだけの心理的なアプローチで、実家防災の進むスピードはまるで違ってきますよ。
日常の「見守り」と非常時の「実家防災」を両輪でつなぐメリット


ここまで「実家防災」のお話をしてきましたが、中には「うち、まだ見守りの仕組みすら何もやってない…」と焦ってしまった方もいるかもしれません。
でも、全然大丈夫!実は、ふだんの「見守り」と、いざという時の「防災」は、セットで考えるとすごく楽になるんです。
いつも通りに「元気にしてる?」と確認する延長線上に、「もしもの時も、ここで繋がれるよね」という安心のルートを置いておく。



これだけで、私たちの心配はぐっと軽くなるはずです。
私も実家にWi-Fiなしで使える見守りセンサー、auの「かんたん見守りプラグ」を置いていますが、これはあくまで毎日の安否確認用。
大きな災害が起きたときは、どんなに便利なセンサーも必ず動くとは限らない。
だからこそ、センサーだけに頼るんじゃなくて、さっきお話しした「171(電話)」や「LINE(ネット)」みたいに、いくつか連絡の手段を用意しておくのが一番安心なんです。
ふだんの見守りでまいにちの安心をつくり、実家防災でもしもの時の命を守る。
このふたつが揃ってはじめて、離れて暮らす親への「本当の安心」が完成すると思っています。
ちなみに、まいにちの安否確認のベースになるWi-Fiなしで使える見守りデバイスは、こちらの記事で各社の違いをわかりやすく比較しています。



「まずはここから始めたい」という方は、ぜひのぞいてみてくださいね。
▶ 【Wi-Fiなしでも使える】高齢者見守りセンサー&カメラ8選|らくらく設置で今すぐ安心!


「うちの親はどうする?」実家の防災でよくある疑問にお答えします



読者さんからいただくことが多い質問に、お答えします。
まとめ|実家の防災は何から始める?親と一緒にできる今日からの小さな一歩
- 実家のハザードマップをスマホで一緒に見る
- 災害用伝言ダイヤル171を無料体験日に試す
- 100均グッズで家具を1つだけ固定する(寝室と動線から)
- 通販も活用して「いつもの食」でローリングストックを始める
- エアコン我慢対策など、夏の猛暑・停電への備えを確認する
特別な防災グッズを買い揃えることがゴールではなく、実家という「場所」と、親の「ふだんの暮らし」を少しずつ整えていくこと。



これが、私の考える「実家防災」。
離れて暮らす子ども世代にとって、これからの暮らしでいちばん大切な視点になると、私は強く感じています。
今夜、まず手帳やスマホに「171」とメモしておくだけでもいい。
次の帰省のときに、家具の上の危ない小物をひとつ下ろすだけでもいいんです。
実家防災は、一日でカンペキに完成させるものではありません。
帰省のたびに、ひとつ。
電話をかけるたびに、ひとつ。
親のペースに寄り添いながら、少しずつ少しずつ積み重ねていくものだと思っています。
この記事をきっかけに、あなたの実家がすこしずつ災害に強い場所に変わりますように。
そして、大切な親を遠くから想うあなた自身の心も、ふっと軽くなりますように。
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