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「実家の防災対策、そろそろ見直したいけれど、どこから手を付ければいいんだろう…」
そう思って、まずは100円ショップのセリアで防災グッズを10点買い揃えてみました。

そして向かった先は、一人暮らしをする77歳の母の家。
「実際に非常時に使えるか?」「高齢の母ひとりで扱えるか?」を、母と一緒にひとつずつ使って試してみたんです。
結論からお伝えすると、「100均で十分すぎる神グッズ」がある一方で、「あえて100均では買わないほうがいいもの」もはっきりと分かりました。
私は医療の現場に27年。ケアマネジャーと福祉住環境コーディネーターの資格も持っていて、この夏には防災士試験に合格。
でも、仕事であれだけ高齢の患者さんを見てきたのに、いざ自分の親のこととなると、何から手を付ければいいか迷ったんですよね。
そんな私が、防災士の視点も交えながら、わが家で導き出したリアルな検証結果をお届けします!
【ひと目でわかる】77歳母×防災士が判定!セリアの防災グッズ10商品の検証結果





今回、母と検証したのは、セリアの防災グッズ10点です。



へぇ~!100均で防災グッズが買える時代になったのね。
| 商品名 | 77歳母の評価 | 私の評価 |
|---|---|---|
| ① 滑り止め手袋 | ◎ とにかく滑らない | ◎ みがる愛用 |
| ② 防振粘着マット | △ 貼るところがない | ◎ みがる愛用 |
| ③ 圧縮タオル M | ◎ 消しゴムかと思った | ◎ リピート |
| ④ 非常用給水バッグ | △ 4階までは上がれない | △ 人に渡す用なら |
| ⑤ 指型歯みがきシート | ○ 磨けた感じはしない | ○ 手軽さは十分 |
| ⑥ ハンディシャンプー | ◎ さらっとスッキリ | ◎ ストック推奨 |
| ⑦ レインポンチョ | ◎ フードがいい | ◎ 使いきりで十分 |
| ⑧ ミニホイッスル | ○ 蓋をなくしそう | ○ 置く用なら十分 |
| ⑨ アルミ温熱シート | ○ 音は気になる | ○ 大きさは正解 |
| ⑩ 蓄光シール | ○ 懐中電灯に貼った | ○ 停電対策済みなら保留 |


母の評価は「ひとりで、迷わず使えるか」。
私の評価は「実家に置いておく価値があるか」。
この2つ、同じ商品でもズレることがあるんですよね。



そして、そのズレたところにこそ、実家防災のヒントが隠れていました。
プロでも迷う…100均・セリアで失敗しない「実家防災」3つの基準


10点は、セリアの防災グッズが並んだ棚をながめてなんとなく選んだわけではありません。



今回は、次の3つを基準にしました。
- 自分が普段から使い続けているか
- 70代の母が「ひとりで」迷わず使えるか
- 実家に置く価値があるか
① 自分が普段から使い続けているか
「防災用」と身構えると、かえって選べなくなります。それより、私が毎日の暮らしで使って良かったものを実家に持っていくほうが確実でした。



実際、10点のうち3点は、私が使い続けている「愛用品」なんです。
② 70代の母が「ひとりで」迷わず使えるか
災害は、私がそばにいるときに起きるとは限りません。
停電した部屋で、慌てている母が、説明書なしで使えるか。ここを外すと、置いてあっても意味がないんですよね。
③ 実家に置く価値があるか
実家に物を置くのって、意外と難しいんです。
目立ちすぎると「見た目が嫌」と片付けられ、逆になじみすぎると日常に紛れてしまう……。
お恥ずかしい話、以前「非常食」として送った井村屋の『えいようかん(長期保存できる羊羹)』が、母に「おやつがなくてねぇ」と、普通におやつとして食べられてしまったことがありました(笑)。



送っただけでは、備蓄にならないんですよね。
ちなみに、えいようかん自体は5年保存ができて片手で食べられる、すごく優秀な非常食なんです。
おやつとして完食されたのも「美味しかったから」ということで、しっかり買い直しましたが(笑)。
使ってほしいものが、使う場所に、自然に置けるか。防災グッズにも、同じことが言えました。
売り場に注意!セリアの防災コーナーで1点だけ「並んでいないもの」


セリアの防災グッズは、独立した防災コーナーにまとまっていました。



私が行った店舗では、すぐ隣が園芸用品の棚でした。
今回買った10点のうち、9点はこの一角ですべて揃いました。
| 商品名 | 取り扱い場所 |
|---|---|
| ① 滑り止め手袋 | 「作業用品・手袋」の売り場 |
| ② 防振粘着マット | 防災コーナー |
| ③ 圧縮タオル M | 防災コーナー |
| ④ 非常用給水バッグ | 防災コーナー |
| ⑤ 指型歯みがきシート | 防災コーナー |
| ⑥ ハンディシャンプー | 防災コーナー |
| ⑦ レインポンチョ | 防災コーナー |
| ⑧ ミニホイッスル | 防災コーナー |
| ⑨ アルミ温熱シート | 防災コーナー |
| ⑩ 蓄光シール | 防災コーナー |





ただ、ひとつだけ注意があります!
今回ご紹介する中でおすすめしたい「滑り止め作業手袋」だけは、防災コーナーではなく「作業用品・手袋」の売り場にありました。
防災コーナーに並んでいるのは、あるとしても一般的な「白い布軍手」がほとんど。
セリア側も作業用手袋をわざわざ「防災グッズ」としては分類していないんですよね。
「防災コーナーで全部揃った!」と安心していると、備えておきたい「手袋」を買い忘れてしまうことに……。
セリアに買いに行く際は、ぜひ手袋売り場も忘れずにチェックしてみてくださいね!
【神グッズ3選】防災士の私が何年も使い倒しているセリアの優れもの


まずは、私がもう何年も使っている3点から。「自分で使って良かったから持っていった」愛用品たちです。
① 滑り止め手袋(作業用)


- 価格:110円(税込)
- サイズ:M(5本指)
- 特徴:手のひら側に密着滑り止め加工
- 売り場:作業用品・手袋売り場(※防災コーナーにないので注意!)
3年前、母が引っ越すとき、夫と一緒に作業用手袋を買いに行きました。
DIYが得意な夫が、普通の白い軍手ではなく、手のひらに滑り止めの付いたこのタイプを勧めてくれたんです。「普通の軍手より、断然使いやすいよ」って。
半信半疑で母用と私用に買って荷解きに使ってみたら、これが大正解でした。
普通の軍手って編みが粗くて、母の手にはぶかぶか。指先が余って細かいものがうまくつまめないんです。
でも滑り止め付きは指先までぴったりフィットして、割れやすい食器も重い段ボールも、しっかりつかめました。


災害のあとの片付けは、割れたガラスや食器を拾ったり、重い片付けものを動かす作業です。引っ越しの荷解きと、手元の動作がそっくりなんですよね。
「防災用に良さそう」という想像ではなく、「同じ動きで、実際に使えた」。だから今回、実家の防災備蓄用にもう一度買い直しました。
実家にあった「普通の軍手」との決定的な違い
今回あらためて聞いてみたら、実家にも昔ながらの布軍手はちゃんと置いてありました。ただ、母はこう言うんです。



これね、ペットボトルを持つと滑るのよ。



これを聞いて、ぞっとしました。
災害のあと、一番手に持つことになる重いものって「水」なんですよね。
給水車でもらった水や、備蓄用のペットボトル。手袋をはめた手で持つ場面は絶対に来ます。そこでつるっと滑る軍手では、高齢の親にとって本当に危険です。



これはぴったり手にフィットして、とにかく滑らないわね!
「軍手なら家に昔からあるから大丈夫」と思っている方は、ぜひ一度、親御さんに手袋をはめた状態で水のペットボトルを持ってもらってみてください。備えの見方がガラリと変わるはずです。
② 防振粘着マット(透明タイプ)


- 価格:110円(税込)
- サイズ:約40×40×3mm/4枚入
- 耐荷重:24kg(4枚使用時)
- 特徴:透明タイプで目立ちにくい/水洗いで繰り返し使える
家具や家電の下に敷いて、地震の揺れで動いたり落下したりするのを防ぐゲルマットです。
私はこれを自宅だけでなく、医療現場の職場でも愛用しています。目の検査で使う精密で高価なレンズケースが、揺れで台から落ちて壊れないように敷いて重宝してきました。
このマットの素晴らしいところは、「透明タイプで貼っても目立たない」こと。浮いた見た目にならず自然になじむので、「効くのに目立たない」実家防災の理想アイテムとして一番自信を持って持っていきました。
ところが…実家のテレビには使えませんでした!
「実家のテレビの下に敷けば完璧!」と思って意気揚々と持っていった私に、母が一言。



うちのテレビ、足が細いから貼るスペースがないわよ。
言われて確認すると、実家のテレビはV字の細い足で立つタイプ。接地面が狭すぎて、40mm角のマットを貼る場所がなかったんです。





自分の家の家電と実家の家具は違う。当たり前のことなのに、完全に見落としていました…。
自分が普段使って良いと思ったものでも、最後は実家で現物を確かめるしかないんですよね。
結局、テレビには110円マットではなく専用の耐震ベルトを取り付けることにしましたが、「現地で試して合わないと分かった」こと自体が大きな収穫でした。
底面の面積が広い家電には、この110円マットは超優秀です!わが家では電子レンジやトースターの下に敷いて重宝しています。購入前に「どのくらい平らなスペースがあるか」だけ事前に確認してみてくださいね。
③ 圧縮タオル M


- 価格:110円(税込)
- サイズ:26cm×21cm(Mサイズ/戻した時)・8個入
- 戻すのに必要な水:1個につき大さじ2杯
- 戻した状態:ハンドタオル大/厚手でしっかり絞れる
少量の水でほぐして使う、ぎゅっとコンパクトに圧縮された使い捨てタオルです。断水時にお肌や体を拭くのに大活躍します。
セリアの圧縮タオルはS・M・Lの3種類(すべて110円)。コスパを一覧表で比較してみると……
| サイズ | 入数 | 広げた大きさ | 1枚あたり |
|---|---|---|---|
| S | 20枚 | 26×16cm | 5.5円 |
| M | 8枚 | 26×21cm | 13.8円 |
| L | 6枚 | 35×23cm | 18.3円 |
枚数だけで見ると20枚入りのSサイズが一番お得に見えます。しかし、以前Sを買った時に「小さすぎて体を拭くには使いづらい!」という苦い経験があったため、今回はあえて一番使いやすい「Mサイズ」を選びました。
母の第一声は「あら、消しゴムかと思った!」
結果から言うと、今回持っていった10点の中で、母に一番大ヒットしたのがこのタオルでした!
パッケージから出した時の母の第一声がこちら。



あらやだ、これ消しゴムかと思ったわ(笑)。



たしかに、コロンとしていて消しゴムそっくりです(笑)。
カチカチの固まりから本当にタオルになるのか、母も半信半疑の様子でした。
気になる水は「大さじ2杯」で元通り!
断水中に貴重な水を使うとなると、「戻すのにどれくらい水が要るの?」というのが一番の疑問ですよね。
実際に計量スプーンで試したところ、1個につき大さじ2杯(約30cc)でみるみる膨らみました!
ちなみに、ペットボトルのキャップ2杯で「大さじ1杯(約15cc)」の目安になります。



つまり、キャップ4杯分の水があればOKなんです。




- 広げるとしっかりハンドタオルサイズ
- 生地が想像以上に厚手で丈夫
- 水に濡れても破れず、ギュッと固く絞れる



すぐ破れるかと思ったのに、すごくしっかりしてる!いい感じね。
しっかり絞って繰り返し拭ける丈夫さがあり、母の不安も吹き飛びました。
母が見つけた、防災だけじゃない「日常の使い道」
そして、母がこんなリアルな日常使いのアイデアを思いついたんです。
これ、夏の買い物のときいいわね!お店のトイレの洗面所でちょっと濡らして、首や顔を拭いてさっぱりしたら、そのまま捨てて帰ってこられるじゃない。
「外出先でサッと使って、濡れたタオルを持ち帰らずに身軽に帰れる」という視点。これにはハッとさせられました!



あと、このタオルなら捨てても罪悪感みたいなのがないわねぇ。
普通のタオルだと「洗えばまだ使えるのに捨てるのはもったいない…」と思いがち。でも、110円の圧縮タオルなら気持ちよく使い切れますよね。
汗を拭いた後の濡れたタオルをバッグに入れて持ち歩くストレスもゼロになります。
こうやって普段からお出かけポーチに入れて使い慣れていれば、保管場所を忘れることもありませんし、非常時にも迷わず使えます。
防災グッズを日常の道具にする。



これこそが、いざという時に親を迷わせない一番の備えだと実感した瞬間でした。
【リアル検証】77歳の母とひとつずつ試してわかったセリアの7点


ここからの7点は、実家で母と一緒に、封を開けるところから実際に使ってみました。
私は横で手を出さず、母がひとりでどこまでできるかを見て、母の言葉をそのまま書き留めています。
④ 非常用給水バッグ


- 価格:110円(税込)
- 容量:5リットル(最大水位)/1枚入
- 特徴:ダブルジッパーで水もれ防止/全開口式/持ちやすい手提げ穴
- 満水時の重さ:約5kg
断水したときのために、水をためて運べる袋です。折りたたむとコンパクトサイズ。「これは便利そう」と思って、最初にカゴへ入れた一品でした。
正直に告白すると、私はこの商品について、試す前から結論を決めていました。「5リットル=満タンで5kg。母には重すぎて持てないだろう」と。
ところが、実際に水を入れて持ち上げてもらったら、母は5リットル、しっかり持ち上げました。



私の思い込みだったんです。
本当の難所は「重さ」ではなく「ふた」だった
代わりに母が手こずったのは、思いもよらないところでした。ふたを閉める作業です。
水を入れると袋の口が広がって、ジッパーがうまく噛み合わないんですね。コツは、上のほうを折りたたみながらジッパーを閉めること。そうするとしっかり閉まりました。





これは、一度やってみないと絶対に分からないことでした。
断水して慌てている最中に、初めてこの袋を開ける。そこでふたが閉まらなかったら…と思うと、平時に試しておいてよかったと心から思います。
持てる、でも「4階までは上がれない」
そして、母のこの一言が決定的でした。



今は持てるけどね、これを持って階段で4階までは上がれないわ。



持ち上げられることと、運べることは別だもんね。
断水すると、給水車から水をもらって部屋まで運ぶことになります。実家はマンションの4階。停電が重なればエレベーターは止まり、階段です。
股関節に人工関節を入れている母が、5kgの水を提げて階段を登る……やっぱりムリだなと痛感しました。
母が出した答えは「人に渡す用」
ここで母から出てきた使い道が、私にはまったくない発想でした。



近所の人が「水を汲んできてあげるよ」って言ってくれたとき、渡す用にはすごくいいわね。
自分で運ぶ道具ではなく、人に託すための道具。
言われてみれば、その通りなんですよね。「汲んできてあげるよ」と言ってくれる親切な方がいたとき、渡せる容器がなければその好意を受け取れません。
折りたたんでおけば場所も取らないので、助けてもらう時用に1枚持っておく。これは、高齢のひとり暮らしにはとても現実的な備え方だと思いました。



「自分で持ち運ぶ前提」でしか考えていなかった私より、助けてもらう前提で考えた母のほうが、完全に一枚上手でした!
そして話は「運ばなくていい備え」へ
この流れで、母と「そもそも水を運ばなくていい環境を作ろう」という話になりました。
実家には今、飲み水用に500mlの保存水をストックしていますが、2リットルの大容量保存水も置いておけば、階段で水を運べなくてもしばらく持ちこたえられるよね、と。
運ぶ手段を工夫するより、そもそも運ばなくていい量を家に置いておく。



110円の給水バッグを試したことで、いちばん大事な結論にたどり着きました。
⑤ 指型歯みがきシート


- 価格:110円(税込)
- 特徴:水がいらない/指にはめて拭くだけ
- 成分:キシリトール(甘味料)配合
- 生産国:日本製
水がいらない歯みがきシート。指にはめて、歯の表面を拭くだけです。断水中って、歯みがきがつい後回しになりますよね。
でも、口の中を清潔に保つことは、高齢者にとっては誤嚥性肺炎を防ぐことにもつながる、地味だけどとても大切なケアなんです。
母に、封を開けるところから使ってもらいました。個包装はすんなり開けられて、指にもぴったり。味も「悪くないわね」とのこと。ここまでは合格です。





ただ、使い終わったあとに出てきたのが、この一言でした。



拭けたけど、やっぱり磨けた感じはしないわねぇ。
拭くことはできても、「磨いた」というスッキリ感には届かない。長年、歯ブラシで磨いてきた人にとっては、そこが物足りない……なんだか分かる気がします。
そこでわが家は、母の希望でしっかり磨ける「液体歯みがき」も備蓄に加えることにしました。
実は母、「洗口液」と「液体歯みがき」の違いを知りませんでした!
母と話していて気づいたのですが、ドラッグストアによく並んでいる「洗口液(マウスウォッシュ)」と「液体歯みがき」の違いを知りませんでした。
- 洗口液(マウスウォッシュ):歯みがきの「仕上げ」や「すすぎ」用。すすぐだけで磨く効果はない
- 液体歯みがき:チューブの歯磨き粉の代わり。口に含んですすいだあとに、「歯ブラシで磨く」必要がある
洗口液だと、歯垢(汚れ)を落とす効果までは期待できません。
そこで、正解の「液体歯みがき」を私が選んで、実家に届けました。



もしものとき「いつもの歯ブラシを使って磨く習慣」を残してあげると、親も安心できますよね。
⑥ ハンディシャンプー


- 価格:110円(税込)
- 入数:2枚入=使いきり1回分(両手にはめて使う)
- 特徴:水がいらない/拭くだけ・洗い流し不要
- 香り:フルーティフローラル/生産国:日本製
水を使わずに髪をふける、手袋型のシャンプーです。手袋にシャンプー液がしみ込ませてあって、頭皮を揉み込むように拭くとさっぱりします。
災害時、お風呂に入れない日が続くと、髪のべたつきや痒みは思っている以上に大きなストレスになるんですよね。



昔はスプレータイプでタオルで拭き取るのがあったけど、手袋で拭けるこっちのほうが断然便利ね!



拭き取るタオルが別に要らないぶん、水が出ない避難生活にはぴったりだね。
このハンディシャンプーは2枚入りで1回分(両手にはめて使うので)。封を開けたら使い切りのため、1袋=1回のシャンプーになります。


母は実際に使ってみてすぐに仕組みを理解し、「1回分(1袋)では足りない」と自分で気づいたんですね。



3つ買っても330円でしょう?これはストックしておきたいね。
私が「何個ストックしておこうか」と言う前に、本人から必要な個数の話が出てきた。「実際に使ってもらう」って、こういうことか!と実感しました。
⑦ レインポンチョ


- 価格:110円(税込)
- サイズ:着丈 約96cm/フリーサイズ・1枚入
- 色:透けにくいブラック
- 着用感:身長160cmで丈は膝くらい・袖は短め
- 特徴:フード付き/折りたたむと手のひらサイズ
透けにくいブラックのコンパクトなレインポンチョです。折りたたむと手のひらに載るくらい小さくなります。
これは避難用として理にかなっています。マンションの4階から階段で下りるとき、手すりをしっかり掴むために両手を空けておきたいからです。
傘だと片手が完全にふさがりますが、ポンチョならすっぽり被れて両手が自由になります。袋から出すのも、ひとりでかぶって広げるのも、母はすんなりクリアできました。



ただ、問題は「使ったあと」でした。
袋には戻せない。でも母の答えは違った
一度広げると、元通りの小さな袋にはきれいに戻せません。「戻せないと、平時に試したあとしまえないじゃない」と気にする私に、母の答えはあっさりしたものでした。



一度使ったら捨てるものでしょう?戻せなくていいのよ。
110円のものを「何度も使う道具」と考えるか、「一度きりの使い捨て」と考えるか。後者なら、畳んで戻せないことは欠点ですらないんですね。
サイズ感と、フードの威力
実際に着てもらったサイズ感も書いておきます。母は身長160cm。丈は膝くらいまで、袖は少し短めでした。親の身長と比べてイメージしてみてくださいね。





しっかりフードがあるのがいいわね。これなら雨でも傘がいらないわ。



これは防災の視点でも大きいポイントだよ。
フードを被れば防寒具にもなります。停電で暖房が止まった部屋で、アルミシートと重ねて着るような使い方もできそうです。



コンパクトだし、これも備蓄用にストックしておこう。



この日、母が「ストックしよう」と言ったのは、ハンディシャンプーに続いて2つ目です!
⑧ ミニホイッスル


- 価格:110円(税込)
- 音:約3000Hz・95dB
- 特徴:キャップ付きで衛生的に携帯できる/生産国:日本製
キャップ付きのミニホイッスル。これは、閉じ込められたりして声が出せないときの命綱です。
家具の下敷きになったり体力を消耗したとき、大声で助けを呼び続けるのは高齢者にはとても難しいですが、笛ならわずかな息で遠くまで音が届きます。



3000Hzという高さは人の耳が一番拾いやすい音域だそうです。
母はキャップもすんなり外せて、音もしっかり鳴らせました。そして面白いことに、これを棚にしまわず、普段持ち歩くポーチにさっそく取り付けたんです。
母の「蓋をなくしそう」で、結論が変わった
ただ、ポーチに取り付けながら母がぽつりと言いました。





この小さな蓋、外したときになくしそうだわ。
その通りなんですよね。キャップは衛生的な反面、外したときに落としたら慌てている最中になくしてしまう危険があります。
そこで、私がふだんポーチに付けている防災用の救助笛を、その場で外して母に手渡してみました。


すると…



これなら(蓋)なくさないわね。同じの欲しい!
即決でした(笑)。結局、私と同じコクヨの防災用救助笛を色違いで注文することになりました。
母が手に取ってすぐ「こっちが良い」と言った理由は次の2つです。
- キャップを外しても本体と繋がったまま→ だから落とさない・なくさない!
- 小さい息でも大きな音が出る→ 吹き込む力が要らない!
これは母が自分で使い道を想像したからこそ出てきた判断でした。とはいえ、セリアの110円ホイッスルが悪いわけではありません。
音は十分出ますし、玄関やベッド脇に「据え置き」で置いておく使い方なら蓋を失くす心配もないんですよね。
そこでわが家は、以下のように使い分けることにしました。
| 使い方 | 選んだもの |
|---|---|
| 持ち歩く用(お出かけポーチ) | 蓋が落ちないコクヨ |
| 家に置く用(玄関・ベッド脇) | セリアの110円で十分 |



大事なのは値段ではなく、「どこで、どう使うか」の使い分けでした。
⑨ アルミ温熱シート


- 価格:110円(税込)
- サイズ:約213×137cm(大判サイズ)
- 着用感:身長160cmで肩から足先まですっぽり包める
- 特徴:高い保温効果/折りたたむとコンパクト
- 注意:カサカサ音がする/元の袋にきれいに畳み直すのは難しい
体温を逃がさず保温するアルミの薄いシートです。停電で暖房が止まる冬の寒さは高齢者にとって命に関わるリスクなので、1枚持っておくと安心なアイテムです。
まずサイズ感から。母は身長160cmですが、肩から足先までしっかりすっぽり包み込めました。
丈が長めに作られているので、座って包まっても足が出ません。



ここは大判の大きな強みですね。
ひとりで広げることもできましたが、213×137cmとかなり大きいため、広げきるまでに結構な時間がかかっていました。
慌てている最中に初めて開けるとしたら、それだけで手こずりそうです。


やっぱり気になる「カサカサ音」



あったかいけど、この音がカサカサしてちょっと気になるわねぇ。
アルミシート特有のあのカサカサ音。動いたり寝返りを打つたびに鳴るので、避難所や夜通し使うとなると確かに気になります。
実はセリアの同じ棚には、音が鳴りにくい「静音ブランケット」も並んでいます。私も最初は「音が出ないならそっちが良いのでは」と思ったのですが、サイズを見て考えが変わりました。
| アルミ温熱シート | 静音ブランケット | |
|---|---|---|
| サイズ | 約213×137cm | 約80×110cm |
| カバー範囲 | 肩から足先まで全身 | ひざ掛けサイズのみ |
| 音 | カサカサ鳴る | 静音で静か |
静音ブランケットは80×110cmとひざ掛けサイズ。
213×137cmのアルミ温熱シートとは面積で3倍以上の差があり、全身を包むことはできません。
「音」を取るか、「大きさ(保温力)」を取るか。停電時の寒さで命に関わるのは体温なので、わが家は全身包める大きさを優先して選びました。



同じ棚に並んでいて名前も似ていますが、用途が全く別物です。買う時は必ずサイズを確認してくださいね!
たたみ直しは「ざっくり」で大丈夫!
使ったあとに元通り畳めるかも確認しましたが、ざっくりとですが綺麗に畳み直せました。
ポンチョは一度広げると元に戻せない使い切りでしたが、こちらは再利用も可能です。つまり、平時に一度広げて羽織る練習をしておけるということ。
広げるのに時間がかかる大判だからこそ、真っ暗な部屋で初めて開けて手こずらないよう、平時に一度開けて一緒に試しておくことをおすすめします!
⑩ 蓄光シール


- 価格:110円(税込)
- 入数:50個入(3サイズ)
- 形状:丸型・ぷっくりした立体タイプ
- 特徴:明るい場所で光をためて、暗い場所で光る/目印に最適
明るいうちに光をためて、暗くなるとぼんやり光る蓄光シールです。電気を消した部屋で確かめたところ、しっかり視認できる明るさで光りました。
防災士の講習でいちばん心に残ったのが、「停電こそが高齢者にとって最大のリスク」という言葉でした。真っ暗な部屋でどこに何があるか分かるだけで、転倒や怪我のリスクを大幅に減らせます。



50個も入っているから家中に貼れるよ!どこにあったら安心?
母が貼ったのは「懐中電灯」と「エアコンのリモコン」




ひとつ目の「懐中電灯」は予想どおりでしたが、ふたつ目に母が貼ったのは……エアコンのリモコンでした!



夜中に目が覚めたとき、リモコンを探すのが大変だったのよ。ここが光ると助かるわぁ。
なるほど!防災グッズとして持っていったものが、母の毎日の「ちょっと不便」を解決する日常の便利ツールになった瞬間でした。
正直に書くと、わが家では防災用としては「保留」
ここからは正直なところを書きます。実家にはすでに、「停電すると自動で点灯するコンセントタップ」をリビングと寝室に設置済みなんです。





「部屋が真っ暗になって動けない」というリスクは前もって対策が完了していました。
セリアで「あえて買わなかった」防災グッズとその理由


ここまで「買った10点」の話をしてきました。
でも実は、同じセリアの防災コーナーに並んでいたのに、あえて買わなかったものが2つあります。
非常用(防災)トイレ
先に言っておくと、セリアの簡易トイレは決して悪い商品ではありません。便座に取り付けて使うタイプで、品質にも問題はありませんでした。
1個で1回分、110円。1日に5回使うとして、1日で550円、3日分なら15個で1,650円。
しかも、その15個が店の棚に常にそろっているとは限りません。
そして、いちばん怖いのはここ。110円で1個だけ買って、「非常用(防災)トイレ、備えたわ」と安心してしまうことなんです。
えいようかんが食べられてしまったのと同じで、買っただけ・置いただけでは、備えにならないんですよね。
実は私、防災士になるずっと前の2020年3月に、自分の家用と実家用に非常用トイレを購入してありました。
「AG抗菌非常用トイレ BR-905」、当時の価格は30回分で2,480円(送料別)です。


計算してみると、2,480円 ÷ 30回 = 1回あたり約82.6円。



まとめ買いのほうが、セリアよりもお安く揃えられていたんです。
| セリアの簡易トイレ | AG抗菌非常用トイレ | |
|---|---|---|
| 1回あたり | 110円 | 82.6円 |
| セット内容 | 1回分 | 30回分+汚物袋30袋 |
| 保存期間 | 表示なし | 15年(二重アルミパック密封) |
| 買い方 | 1個ずつ買い集め | 1箱で完了 |
凝固剤をアルミパックに入れて、それをさらにアルミパックで密封してあるから、15年もつのだそうです。
離れて暮らしていると毎年チェックしに行けませんから、この「15年ほうっておける」は本当に助かります。
当時は「1箱(30回分)置いておけば十分かな」と思っていたのですが……防災士の講習を受けて、考えがガラリと変わりました。
もし富士山が噴火した場合、降灰の影響で物流やインフラが止まり、2週間ほど外に出られないリスクがあるそうです。
そう考えると、30回分1箱では到底足りませんので、追加で備えておこうと思っています。



60回分あれば、長期化しても約12日分耐えられるので安心です。
- 便座に取り付けられるか:床に置いてしゃがむタイプは、ひざや股関節に不安のある親には使えません
- 回数:1日5回×最低3日分(できれば長期避難も視野に)の確保を
- 保存期間:一度買って何年ほうっておけるか。離れて暮らすなら、ここが効きます
防災用備蓄ライト(→わが家はLEDランタンにしました)
セリアには「防災用備蓄ライト」がありました。電池がいらなくて、ポキッと折ると光るタイプです。
ただ、光るのは10〜12時間で使い切りなんですよね。停電が2日、3日と長引いた場合、これだけではとても足りません。
実は、防災士の講習でも「停電時の明かりは、繰り返し使えるLEDランタンを備えるのが基本」というお話がありました。
そこで実家用に購入したのが、パナソニックの「でかランタン」(BF-BL40K-W)です。



うわ~!ランタンって、こんなに部屋が明るくなるんだねぇ。



上の部分を2回トントンって触るだけで、かんたんに明かりがつくよ!




防災士の講習でいちばん心に残った「停電こそ、高齢者にとって最大のリスク」という話。
だからこそ、明かりの確保だけは絶対に削るべきではないと思ったんです。



このランタンを選んだ理由は、次の5つです。
- 驚きの明るさ(800ルーメン):停電した暗い部屋でも、これ1台で部屋全体が十分明るくなる
- かんたんタッチセンサー:天面をダブルタッチするだけ。握力が弱くても簡単に点灯できる
- 4段階の調光機能:夜通しつけるときは眩しくない明るさに調整して長持ちさせられる
- 使いやすい2WAY仕様:置けば部屋を照らす「ランタン」、持てば移動時の「ハンディライト」に
- 安心の防滴仕様:雨の中での移動や、万が一の水濡れにも強い
そして、最大の決め手になったのが「付属電池の保存期間」です。
付属している乾電池「EVOLTA NEO」は、なんと10年保存が可能。
110円の使い切りライトをその都度買い足すより、電池を交換しながら長期間使える本格的なライトを1台置いておくほうが、離れて暮らす親の備えとしては圧倒的に安心でした。
自分で一度開封し、付属の電池をセットして「すぐに使える状態」にしてから。
いざというときに、親がすぐ使えるように「実際に一緒に使ってから置いてくる」。



これが、本当の意味で「いちばん確実な備え」だと思っています。
100均・セリアの防災グッズで作る!実家防災のよくある質問【Q&A】



実家の防災対策を進める中で、よくいただく疑問をまとめました。
まとめ:100均で「買うもの・頼らないもの」を見極めよう
今回は、セリアで揃えた防災グッズ10点を77歳の母と一緒に試したリアルな検証結果をお届けしました。



最後に、実家防災で大切にしたいポイントをまとめます。
- 100均は「使い切りアイテム」を中心に賢く活用する
- トイレと明かりは100均に頼らず「数と質」を確保する
- 親に実際に手に取ってもらい「一緒に使ってみる」のが一番確実!
親の体力や実家の環境は、ご家庭ごとに全く違います。「我が家の親ならどうだろう?」と考えるきっかけになれば嬉しいです。
まずは100均のものを少し買って、実家に持っていって一緒に試してみる。



それだけで我が家にぴったりの備えが見えてきますよ!
\ あわせて読みたい「実家と親の安心」/
「100均グッズの準備はわかったけれど、そもそも実家の防災ってどこから手を付ければいいの?」という方は、こちらのステップから試してみてくださいね。


そしてもうひとつ。
災害時だけでなく、普段の暮らしで「一人暮らしの親になにかあったら…」という不安を解消する『日常の見守り』もセットで備えておくと安心です。
▶ 【Wi-Fiなしでも使える】高齢者見守りセンサー&カメラ8選はこちら


「あとで見返したいな」と思ったら、Pinterestにピンしておくのがおすすめです。
ご自身のボードに保存しておくと、いつでもチェックできますよ📌









