親の認知症で口座凍結?お金を守る3つの備え|医療系FPが徹底解説

「親が認知症になったら、銀行のお金はどうなるんだろう?」

親のお金の管理について調べはじめて、「うちは、まだ何も準備できていないかも」と気になっていませんか?

その気持ち、すごくわかります。

母が75歳の時、まず作ったのはゆうちょ銀行の代理人カード

3年前に作成した、ゆうちょ銀行の代理人カード

あれから2年…母は77歳。要支援1の認定を受けて、今は週に1回、デイサービスに通っています。

代理人カードで日々の引き出しは問題ない。でも調べれば調べるほど、「これだけで本当に大丈夫?」と不安が残るようになりました。

※実際の作り方や手続の体験談は、こちらの記事で詳しくまとめています。

ゆうちょ銀行代理人カードとは?親の代わりに引き出すルートを確保!

定期預金の解約、実家の売却、まとまった介護費用の確保。

認知症が進んでからでは、これらが一切できなくなる可能性があります。

いわゆる口座の凍結です。

そこで、医療現場に身を置きつつFP資格を持つ目線と、一人の娘としてのリアルな目線であらためて整理してみました。

親のお金を守る方法は、大きく代理人カード・成年後見制度・家族信託の3つです。

はじめに、正直にお伝えしておきます。

私自身「費用をかけてまで必要なのか」を、今も迷っているところです。

だからこそ、3つの選択肢を、いいところも引っかかるところも、フラットに比べてみました。

成年後見との違いや、「そもそも家族信託が必要ないケース」まで、正直に整理します!

最後まで読み終わる頃には、我が家に合う「親のお金の守り方」が見えているはずですよ。

目次

認知症になると、親の口座は本当に「凍結」されるの?

認知症などで本人の判断能力が失われたと判断されると、本人を守るために資産が「凍結」されることがあります。

そして、止まるのは預金だけではありません。

  • 銀行預金を引き出せない・定期預金を解約できない
  • 自宅(実家)を売却できない
  • 保険や証券を解約できない

本人のお金なのに、本人も家族も動かせなくなります。

「介護費用でおろしたい」と言っても、銀行窓口で本人の意思確認が取れなければ手続きできないからです。

え、本人のお金なのに、動かせなくなるの…?

そうなると、成年後見制度を使うか、家族が介護費や医療費、生活費を立て替えるしかなくなります。

こわいのは、そうなってからでは、もう手を打てないこと。

代理人カードも家族信託も、多くの備えは「本人が元気なうち」にしか用意できません。

凍結された後では、その入り口はもう閉じてしまいます。

銀行の口座凍結は「いつから」?ある日突然ではなく、じわじわ来る

そして、日頃から医療の現場で多くの患者さんやご家族を見ていて痛感するのは、認知症はある日突然ではなく、じわじわ来るということです。

「まだ大丈夫」と「もう手続きできない」の境目は、はっきり線が引けません。

私の祖母も、そうでした。

いつからかお釣りの計算ができなくなって、買い物のたび、支払いはいつも一万円札。

手に持った一万円札

やがて祖母は父の姉夫婦と暮らすようになり、その後、特別養護老人ホームへ。

貯金も年金も、すべて施設の費用に消えていきました。そして足りない分は、父が払っていたんです。

幸い、祖母のお金は家族でカバーできました。でも今は、離れて暮らす親子も、単独で暮らす高齢者も増えています。

もしあの時、口座が凍結されて家族すら動かせなくなっていたら……。

「家族なんだから、通帳と暗証番号さえ分かっていれば何とかなるでしょ」と思われている方も多いかもしれません。

実際、昔はそれで乗り切れていた時代もありました。

でも今は、時代がまったく違います。

金融機関の本人確認やコンプライアンスは年々厳しくなっていて、本人の意思確認が取れなければ、家族であっても一切手続きはできません。

「昔の感覚」のままでいると、いざ介護費用が必要になった時に本当にお金が動かせないということも……。

だからこそ、本人の判断能力がある元気な「今」が、唯一の準備期間なんです。

親の口座凍結・お金のトラブルを防ぐ3つの備え【比較表あり】

認知症によるお金のトラブルや口座凍結に備えるには、判断能力があるうちに「お金を動かせる仕組み」を用意しておくことです。

その手立てが、大きく3つあります。代理人カード、成年後見制度、家族信託です。

まずは全体像を、表で見てみましょう。

スクロールできます
代理人カード成年後見制度家族信託
いつ準備する元気なうち判断能力が下がった後でも可元気なうち
認知症の後も使える?
新規不可・凍結に弱い

使える

契約済みなら凍結を回避
費用ほぼ無料専門職が入ると報酬が継続初期費用あり・以後は軽い
誰が管理する家族
(本人口座の範囲)
家裁が選ぶ後見人
(他人が入ることも)
契約で決めた家族
自由度日常の出金補助まで低い
(本人保護が目的)
高い
(施設費・実家売却も可)
心理的ハードル低い高い
(他人が入る・原則やめられない)

(家族で完結・要契約設計)

※費用は状況や依頼先で幅があります。

① 代理人カード|日常の備えには十分だが口座凍結には弱め

いちばん手軽なのが、代理人カードです。私も、母の口座(ゆうちょ銀行)で実際に作りました。

3つのなかで、いちばん手軽に、すぐ作れるからです。

きっかけは、以前、母ががんの治療で入院したときのこと。

病院への支払いや日用品の買い出しを、私が代わりにしていた時期がありました。

受診時の医療費領収書

もし次、母が自分でお金を動かせなくなったら大変だ。

だったら、元気な今のうちに作っておこう、と決めました。

ただ、これで万全ではないことは、作る時点からわかっていました。

代理人カードは「元気な今」の日常のおろす作業を助けるものであり、いざ母の判断能力が失われて口座が凍結されてしまえば、カードがあっても引き出せなくなります。

また、認知症が進んでからでは新しく作ることもできません。

「軽い第一歩」ではあるけれど、「これで完璧!」とは言えないのが実情です。

② 成年後見制度|口座凍結後でも使えるが我が家が選ばなかった理由

成年後見制度って、つまり何?

カンタンに言うと、認知症などで判断できなくなった人の代わりに、財産を管理する人を家庭裁判所に決めてもらう制度です。

認知症になった「後でも」使える、いわば最後の受け皿です。

ただ、その仕組みを知っているからこそ、正直、我が家には重く感じました。

  • 家庭裁判所が後見人を選ぶので、親族ではなく司法書士や弁護士など「他人」が入ることも多い
  • 一度始めると、本人が亡くなるまで原則として途中でやめられない
  • 本人の財産は「本人のため」にしか使えず、家族の柔軟な判断や運用は効かない
  • 専門職が後見人に選ばれると、毎月の報酬(費用)が本人の生涯にわたって続く

成年後見が始まると、母のお金について「これは使っていい・だめ」を決めるのは、家庭裁判所が選んだ後見人です。

その人がOKを出さなければ、家族であっても動かせなくなります。

もちろん、親身になってくださる後見人の方もたくさんいます。でも、その人をこちらは選べません。

良い方に当たればいいけれど、こればかりは、言ってしまえばガチャみたいなものです。

母のお金の判断を、当たり外れのある「知らない誰か」に委ねること。

私はどうしても、そこに踏み切れませんでした。

③ 家族信託|最も強力だが「我が家に必要か」で一番迷う選択肢

家族信託って?

カンタンに言うと、親が元気なうちに、お金や実家の管理を「信頼できる家族」に任せておく契約です。

元気なうちに契約しておけば、万が一認知症になった後も、あらかじめ決めておいた家族が財産を管理し続けられます。

口座凍結を確実に回避できて、将来の施設費用や実家の売却まで、家族の判断でスムーズに動かせるのが特徴です。

3つのなかで、対策としては圧倒的に強力で自由度も高い方法と言えます。

ただ私自身、家族信託をするかどうか、まだ答えが出ていません。

家族信託は契約の設計に司法書士などの専門家が入るぶん、初期にまとまった費用(数十万円〜)がかかるケースがほとんど。

そして、うちは親の貯金がそんなに多くありません。

だから、「その費用をかけてまで家族信託をするのが、本当に我が家にとって最善なのか」。そこが、まだ見極められずにいます。

仕組みとして強力な選択肢であることは間違いありません。

家族信託は本当に必要ない?後悔しないための「我が家の判断軸」

調べていると、「家族信託 必要ない」「後悔」という言葉もよく出てきます。

正直に言えば、家族信託は、誰にでも必要なわけではありません

  • 財産がシンプルで、代理人カードや日常の備えで足りる家庭もある
  • 家族の間で管理を任せる合意が難しいと、かえってトラブルの種になることもある
  • 初期費用に見合うかは、財産の額や実家の不動産があるかによる

大事なのは「世間の正解」を探すことではなく、我が家に合うか(相性)を見極めることです。

大きく分けると、こんなイメージです。

家族信託を前向きに考えたい家

まとまった資産や売却予定の実家があり、親が元気なうちに「誰がどう管理するか」を家族で決めておきたい。

急がなくていい(かもしれない)家

資産がそれほど多くなく、代理人カードや日常の備えで当面まわりそう。費用に見合うか、まだ判断がつかない。

私は代理人カードという「今すぐ無料でできること」だけは、先にやっておきました。

急がなくていい家にも、今できる備えは必ずあります。

ただ、自分たちだけで「本当に家族信託は不要なのか?」と判断するのは、なかなか難しいのも本音ですよね。

家族信託の無料相談はどこがいい?FP目線で選んだ「おやとこ」の理由

家族信託を「するかどうか」も含めて、一度専門家に相談して見極める。

これがいちばん確実で手っ取り早いと、私は思っています。

費用のことも、我が家に本当に必要かも、自分たちだけで悩んでいても答えが出ないからです。

ただ、一般的な司法書士や弁護士事務所は専門分野が多岐にわたり、実は「家族信託の実績やノウハウ」にかなりバラつきがあります。

そこで私が調べる中で、「家族信託に特化していて、最初のハードルが低め」と感じたのが、無料相談を行っている「おやとこ」でした。

そして何より安心なのが、「契約するか分からない段階での、相談だけでもOK」というスタンスなことです。

家族信託が本当に必要か、費用はどのくらいか。「うちの場合はどうなの?」と気になっている方は、まずは気軽に「プロに現状を聞いてもらう相談だけ」から試してみるのが一番の近道ですよ。

おやとこの特徴や実際の評判、具体的な相談の流れについては、こちらの記事で徹底的に調べ尽くしてまとめました!

おやとこの評判は?代理人カードの次に必要な「家族信託」を医療系FPが調べ尽くした

【Q&A】親のお金・認知症の備えでよくある質問

銀行は、なぜ親が認知症だと「わかる」の?

大きなきっかけは2つあります。1つ目は、家族が手続きのために窓口で「親が認知症で…」と伝えてしまうケース。2つ目は、通帳や印鑑の頻繁な紛失、同じ手続きの繰り返し、高額な引き出し時の意思確認などで、窓口の行員が判断能力の低下に気づくケースです。

「ATMで引けば大丈夫」と思っていても、カードの劣化やロック、定期預金の解約などで結局窓口へ行くことになり、そこで凍結されるケースも少なくありません。

成年後見のデメリットは、実際どうですか?

一番は、家庭裁判所が選んだ「見知らぬ専門職(他人)」が後見人に入る可能性がある点です。一度始めると原則として親の生涯にわたってやめられず、毎月の報酬(費用)も発生し続けます。また、本人の財産は「本人のため」にしか使えず、家族の都合では一切動かせなくなります。

家族信託の費用はどのくらい?

財産の額や実家の有無、依頼先によって幅があります(概ね数十万円〜)。だからこそ、「我が家の場合はいくらかかるか」も含めて無料相談で概算見積もりを出してもらうのが一番確実ですよ。

結局、成年後見と家族信託、どっちがいい?

大きな分かれ目は「認知症になる前に動けるかどうか」です。元気なうちに自由度の高い準備をしておきたいなら『家族信託』、認知症が進んでしまってからの最終的な受け皿が『成年後見』という整理で考えるのがスムーズです。

代理人カードだけではダメ?

日常のお金を家族がおろす手助けとしては優秀ですが、口座凍結そのものを防ぐ力はなく、認知症が進んでからは新しく作れません。だから「最初の第一歩」としてはおすすめですが、「これで完璧」とは言えないのが私の実感です。

まとめ:完璧な備えより「できることから」はじめよう

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 認知症になると資産は凍結される。備えは「元気なうち」にしかできない
  • 守り方は代理人カード・成年後見・家族信託の3つ。正解ではなく「我が家との相性」で選ぶ
  • 迷うなら、必要かどうかも含めて「相談だけ」でプロに見極めてもらえばいい

我が家は、代理人カードで足元を固めつつ、家族信託が必要かどうかを、まだ迷いながら見極めているところです。

これまでお金や介護のことで「あの時やっておけば…」と悔やむご家族を何人も見てきました。だからこそ思うんです。

完璧な備えはできなくても、「何もしない」よりは、ずっといい

気になる方は、まずは無料相談で「うちの場合どうするのが最善か」を話してみるだけでも大丈夫。

それだけで、見えていなかった我が家の選択肢がハッキリ見えてくるはずですよ。

焦らず、でも後悔のないように、できることから一歩ずつ進めていきましょう。

家族信託「おやとこ」の評判や無料相談の流れはこちら。

おやとこの評判は?代理人カードの次に必要な「家族信託」を医療系FPが調べ尽くした

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