- 終活をやらないとどうなる?
- 親が終活でやるべきことは何?
- 親に終活を切り出す方法は?
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こんな悩みを解決できる記事を「旅立ち準備コンシェルジュ」が書きました。
本記事の内容「終活で家族ができることリスト10選」
- 緊急時連絡先リストの作成
- 医療・介護の計画
- 老後の住まいを考える
- 身辺整理のサポート
- エンディングノート作成のコツを伝授
- 財産・資産の棚卸し
- デジタル資産の整理
- 親の遺言書作成をサポート
- 葬儀のプランニング
- 自分らしいお墓選び
本業は総合病院(眼科)に勤務しています。医療系FPとして、過去に地方紙でコラムを連載した経験があります。
父が新型コロナに感染し、突然亡くなったのがきっかけとなり、終活の大切さを痛感。
がんサバイバーの母と終活をはじめるため、終活ガイド1級を取得しました。
親が歳を重ね、「そろそろ終活のはじめどきかも」と感じたことはありませんか?
私も一人で暮らす母をこのままにして大丈夫かと、不安を抱えていた家族の一人でした。
この記事では
- 終活をやらないとどうなるの?
- 終活で家族ができること10選
- 終活の話題をうまく切り出す方法
について、40代の終活ガイドが体験談を交えて紹介します。
40代、50代の方がこの記事を読めば、家族ができるサポート方法がわかり、親の終活をスムーズに進めるための道筋が開けるでしょう。
「親孝行したいときには親はなし」
実は、この言葉には続きがあるんです。知っていますか?
この記事を最後まで読んで、ぜひ参考にしてみてくださいね。
終活をやらないとどうなるの?
さて、「親孝行したいときには親はなし」という言葉の続き。
「孝行のしたい時分に親はなし、石に布団は着せられぬ。」
つまり、墓石に布団はかけられない、ということですね。
どっちも、亡くなってからでは遅いという意味で使われます。
父が亡くなって、この言葉の意味を痛感しました。
まだ心の準備ができていなかった中で次々と問題が発生。問題が山積みでした。
私たち家族が終活をやらなかったことで、特に困ったのはこの4つです!
もしもの時の意思表示
父は肺の病気で入院していたところ、新型コロナウイルスに感染。
隔離病棟で治療を受けていました。
隔離されることにストレスを感じていたようで、亡くなる2日前までは「病室から出せ!家に帰らせろ!」と強く求めるほど元気がありました。
回復すればリハビリを再開し、退院する予定だったので、無理もありません。
しかし、コロナに感染してから1週間後の早朝。
主治医からの電話で父の病状が悪化していることを告げられ、延命治療を行うかどうかの決断を迫られました。
73歳だった父の回復は望めない状況で、そのような重大な決断を下すのは非常に苦しいものでした。
その時、父の意思を確認しておけばよかったと強く感じました。
日常会話で「もしものときはどうする?」と聴いておくべきでした。
葬儀社を選ぶ余裕がない
父が亡くなったとき、看護師さんから「決まっている葬儀社さんはありますか?」と尋ねられました。
その質問にはっと気づいた時には既に遅く、スマートフォンで葬儀社を探す時間も余裕もありませんでした。
とはいえ、生前に葬儀の計画を立てようとは考えもしませんでした。
なぜなら縁起が悪いと思っていたし、葬儀費用の相場もわからない。
特に新型コロナウイルス感染症の場合の葬儀はどうしたらよいか、わからなかったからです。
結局、病院と提携している葬儀社が霊安室にやってきて、そのまま依頼することにしました。
その選択でよかったのかと今もすっきりしないままです。
お墓の希望は聴いていたけど
資産状況がわからない
私が20歳の時、両親は離婚しました。
その後、父は自由な生き方をしていたので、借金があってもおかしくないと考えていました。
そこで弟と話し合い、父の死後に直面するかもしれない最悪のシナリオ
つまり借金や連帯保証人を引き継がないように、相続放棄の手続きをすることを決めました。
もし父の資産状況を正確に把握していれば、相続を放棄するかどうか、もっと適切に判断できたはずです。
お金の話題は、なんとなく避けていたんですよね。
相続放棄の体験談はこちらで詳しく書きました。
>>相続放棄を自分でやってみた!体験談ブログ【かかった費用は4,370円】
遺品整理の費用がかかる
父は賃貸マンションに一人で住んでいたので、急ピッチで遺品整理を進める必要がありました。
なぜなら、退去するまで家賃がかかり続けてしまうからです。
私は仕事がなかなか休めず、伯母夫婦中心で片づけていましたが、父の荷物が多く、終わる気配はありません。
「自力でやるのは、きつい。」
そこで、遺品整理を専門業者に依頼することにしました。
結果、かなり高額な遺品整理費用を支払うことに…。
完全にリサーチ不足!追加料金を甘く見てました。
遺品整理の体験談と注意点はこちらで紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
>>遺品整理体験談【費用面の落とし穴】遺品整理士に注意点を聞いてみた!
終活で家族ができること10選
終活は、人生の最終章を迎えるための大切な準備。
決して、「死ぬ準備」ではありません。
終活は旅の準備、エンディングノートは旅のしおり。
家族も一緒に取り組むことで、コミュニーケーションが生まれ、納得できる終活を行うことができます。
それでは、終活で家族ができること10選を紹介しますね!
終活やることリストってことね。
緊急時連絡先リストの作成
万が一の事態に備えて、家族や親しい人々が速やかに対応するために大切なリストです。
このリストには、家族の連絡先はもちろん、主治医、ケアマネージャー、友人など、緊急時に連絡を取るべき人々の情報が含まれます。
母と作成した、家族の連絡先リストには…
- 娘
- 娘の職場
- 娘婿
- 息子
- 息子の職場
- 息子嫁
と、名前の後ろに続柄が書かれています。たとえば、
〇〇〇 みがる(娘)
〇〇〇〇病院眼科(娘職場)
といった感じ。
これならもしものとき、近所の方に連絡してもらえそうですね。
スマホの電話帳も続柄が書かれていました。
わかりやすいでしょ?
思い出をたどる時間を大切に
たとえば、友人リストを作るとき、大切な人々とのつながりを思い出しながら、名前と連絡先を書きとめるはず。
この作業は、自分自身の生涯を振り返ることにもなります。
思い出をたどる時間は、あの人との出会い、あの時の楽しかった話などを再確認できる貴重な時間となります。
訃報を伝える人のリストにもなる
親戚や親の大切な友人に何かを伝える必要があるときに、このリストがあると便利です。
また、親が亡くなったときには、訃報を伝えたい人リストにもなります
母にリストを作ってもらう際は「昔の同僚」「高校の同級生」など、どのような関係かも書いてもらいました。
なぜなら、私が会う機会の少ない親戚や親の友人・知人などへ連絡が取りやすくなるからです。
名前だけ見ても、誰だかわかりませんからね。
医療・介護の計画
話し合ったら文章に残す
人生の晩年は想像以上に身体や心への負担が増えるもの。
とはいえ、健康な体に恵まれているときにはなかなか考えづらいですよね。
できれば、親が元気なうちから、どのような医療を受けたいのか、どんな介護を受けたいのか考えてもらいましょう。
結論は急ぐ必要ありませんので、家族や信頼できる人を交えてじっくり話し合ってみてください。
希望を聴いたら、文章にして残しておくと、いざというとき落ち着いて対応できます。
希望はエンディングノートに書いてもらいました。
「人生会議」を知っておく
さらに一歩進んで、「人生会議」をする、という方法もあります。
「人生会議」は欧米発祥の「ACP」(アドバンス・ケア・プランニング)を指す言葉。
もしものときに備えて、本人が望む医療やケアを前もって考え、家族だけでなく医療・ケアチームなどの関係者と共有しておく取り組みです。
意思決定ができなくなると、望む医療を受けられなくなります。
しかし、厚生労働省の調査では、国民の72.1%が人生会議を「知らない」と回答。
この記事を読んでいるみなさんは、ぜひ「人生会議」という取り組みを知っておいてくださいね!
介護費用について話し合う
介護は、多くの家族が避けて通れないテーマです。
そして、その介護にかかる費用は、家計に大きな影響を及ぼすことが少なくありません。
介護にかかる費用は、親のお金を使うのが基本。
そこで、親の資産を把握し、家族全員で情報を共有しておけば、将来の計画を立てやすくなります。
高齢者見守サービスの利用をスタート
おひとりさま暮らしをしてる母も、とうとう後期高齢者。
そこで母と話し合い、高齢者見守りサービスを利用してみることにしました。
- できるだけ親の介護を遠ざけたい
- 離れて暮らす親のちょっとした変化を見逃したくない
- 親の生活と自分の生活、どちらの生活も守りたい
これらの1つでも当てはまる人は、まずは「見守りサービス」の利用がオススメ。
「高齢者見守りサービス」を徹底比較した結果はこちらで紹介していますので、あわせてご覧くださいね。
>>高齢者見守りサービス12社を比較!【令和版】心配を安心に変える方法
老後の住まいを考える
親が高齢になると、住環境を整える必要があります。
なぜなら、年齢を重ねていくと、身体が思うように動かなくなり、家で安全に暮らすのが難しくなるケースがあるからです。
たとえば、必要に応じて手すりの設置、バリアフリー化、あるいは介護サービスが利用しやすい場所へ移り住む方法が考えられます。
目的は、親が快適で、自立した生活を送れるようにすることです。
老後を豊かに過ごすため、どのような住まいを希望するか、親と話す機会を作りましょう。
老後の住まいの選択肢はおもに4つあります。
- 今の家をリフォームして住み続ける
- コンパクトな家に住み替える
- 子ども世帯と同居・近居
- 高齢者住宅、高齢者施設を利用
今の家をリフォームして住み続ける
家のちょっとした段差をなくしたり、滑りやすいところに手すりを設置すると、家の中の転倒防止につながります。
また、断熱性を高めておくとヒートショックの事故も防げます。
コンパクトな家に住み替える
車を手放せば経済的な負担が減ります。
また利便性が高い立地を選べば、車がなくても病院や買い物に行きやすく快適に暮らすことができます。
高齢者の免許返納について、こちらで詳しく書いています!
>>免許返納しない理由!ランキング形式で紹介【親の運転卒業をサポート】
子ども世帯と同居・近居
将来、親の見守りやサポートが必要になったときに安心です。つかず離れずのほどよい距離感のである「近居」を始める人も増えています。
高齢者住宅、高齢者施設を利用
人生100年時代、今後の体調変化に備えて、高齢者向けの住まいでサポートを受ける方法もあります。
【体験談】やむを得ず施設入所になるケースも
老後の住まいのポイントは、早めに今後の健康状態や介護の必要性を見据えて、住まいの条件を決めることです。
入院患者さんの中には、退院しても住み慣れた自宅での生活はむずかしいと判断され、そのまま施設入所になるケースも多いです。
このとき、医療ソーシャルワーカーと協力して、家族が施設を探すわけですが、希望や条件に合う施設が見つからないことも。
しかも親自身は、見学すらしないまま、空きがある施設に入所することになります。
「歩けなくなっちゃったから、施設に入るのよ…。」
患者さんからこのような話を聴くたび、なんともいえない、やりきれない気持ちになります。
つまり、何も準備していなければ、「この老人ホーム入りたい」と希望しても、ほぼ叶いません。
気になる施設があれば、早めに情報だけでも集めておきましょう!
身辺整理をサポート
「断捨離®する」
「いらない物を捨てる」という意味で「断捨離®する」という言葉、使ったことありませんか?(私はよく使います)
本来の意味は
- 断…外から入ってくる不要な物を断ち切る
- 捨…自分にとって不要な物を捨てる
- 離…物への執着心から離れる
単に不要な物を処分するだけではなく、人間関係、時間の使い方も含めて、身軽で快適な生活や人生を手に入れようとする考え方です。
つまり、「必要十分な物で快適な暮らしをする」ことを意味しているんですね。
身の回りの整理で心も整理
家にある多くの物は、今までの思い出や価値を持っています。
その一方で、必要ない物、これから使う予定のない物が、家の中にたくさんあるのも事実です。
身の回りの整理は、必要な物と必要でない物を見極める作業でもあります。
何を大切に思うか、何に価値を見出すのか。
つまり、自分自身の価値観を見つめ直す機会でもあるんです!
心地よい空間で過ごすことで、人生が豊かになります!
安心・安全な住環境づくり
さらに、整理をする目的の1つに、「安心・安全な住環境を作ること」があります。
高齢の親が住む家は、床に物を置かないのが原則。
まずは床に置いた新聞の束、使っていない健康器具などが置かれていないか、一緒に確認してください。
実家の整理は、転倒のリスクを減らし、結果的に介護予防にもつながります。
【体験談】70代のミニマリスト?
約50年住み続けた家から母が引っ越しをするタイミングで、実家の断捨離®をスタート!
すると…不要な物を捨てるだけでなく、嫁入り道具で持ってきたタンスの処分も始めました。
なんと、このタンスを普通のごみ回収に出せるサイズにカットするそうです。
解体途中の様子がこちらです(笑)。
大工の棟梁の娘だから、壊すのなんてお手の物!
これ、粗大ごみで捨てたらいいじゃん。
身辺整理のスイッチが入った母は、70代でミニマリストになりました。
※断捨離®は、やましたひでこさんの登録商標です
エンディングノート作成のコツを伝授
エンディングノートは、豊かな人生をおくるためのもの。
そして、最終章に向けて準備を始めるときに役立つ重要なツールなんです。
覚えておきたい!エンディングノートを書くときのコツは3つ。
- 1ページ目から書かないこと
- 気持ちに正直に書くこと
- 少しずつ書き重ねるイメージ
では1つずつ、見ていきましょう!
1ページ目から書かないこと
終活ノートは自分の書きたい順番に並んでいるわけではありません。
1ページ目から順番に書いていくと、途中で迷ったり挫折してしまうこともあります。
- 資産の棚卸しをして、まとめておきたい
- もしものときの意思表示(延命治療など)をしたい
- 愛犬のページから書きたい
など、ひとりひとり書きたいと思っているページは違いますよね。
そうならないために、まずは目次をながめて、書けそうな項目から書きはじめるのが、1つ目のコツです!
全体像を把握したら、自分にとっての1ページ目を見つけましょう!
気持ちに正直に書くこと
エンディングノートは、家族や大切な人に読まれることを前提に書きはじめる人が多いはずです。
「いい人と思われたい」と意識した瞬間、本心ではなく都合の良いことを書きはじめます。
それじゃ、書く意味なさそう。
こうならないためには、書きたくないところ、書けないところは無理に書かない。
たとえば、自分が入る予定のお墓が「ない」と書く。
でも具体的な供養方法はまだ決めてないから、もう少し考えてからに書くことにする。
こんな感じで、自分の気持ちに正直に書くのが、2つ目のコツです。
少しずつ書き重ねるイメージ
あるものに興味を持ち始めると、急にその情報が自然と目につくようになる。そんなこと、ありますよね?
エンディングノートを書くと、世の中には「終活」の情報があふれていることに気づくはずです。
テレビや雑誌、電車内の広告の「終活」ネタが目につくようになったよ。
すると必要な情報が見つかって、自分の考えがまとまってくる可能性大です!
エンディングノートは、一度で書ききるのではなく、書き重ねていくノートです。
考えがまとまったものから少しずつ書いていき、最終的にすべてを書ききるイメージ。これが3つ目のコツです。
エンディングノートノートの作り方は、こちらで書きましたので、あわせて読んでみてくださいね!
>>エンディングノートの作り方とは?書いておきたい項目と注意点まとめ
財産・資産の棚卸し
資産をリストアップ
資産の棚卸しとは、自分が持っている資産を全てリストアップし、その価値を評価する作業のこと。
今までに築き上げてきた資産。
それは、
- 節約したお金(へそくり?)
- 買い集めたコレクション
- 家や車などの財産
- 長年払い続けてきた保険
など、さまざまな形で存在します。
しかし、これらすべての資産を把握できていますか?
もし把握できていなければ、親と一緒に資産の棚卸からはじめましょう。
資産を見直すことで、将来に向けてどのように利用すべきか、どのように処分すべきかを考えることができます。
とはいえ、お金の話ってデリケート。突っ込みすぎると警戒されます。
詳しい内容を話したがらないので、親に資産の一覧を作るようすすめ、保管しておく場所だけ確認しておきました。
保険は見直して「適正」に!
このほか、保険は年齢や健康状態によって内容を見直すことが重要です。
- 今の保険で将来のリスクをカバーできるか
- 現在のライフスタイルにあっているか
- 死亡保険の保険金額は適正か?
など、保険の内容は実に複雑。
できれば、加入している保険内容と請求方法などを親と一緒に確認しましょう。
「保険は入っておけば安心」ではありません。
マイナスの財産も棚卸し
もし、マイナスの財産(借金など)が、プラスの財産(現金・証券・不動産など)を上回っていると、相続人は借金を負うことになります。
そのため、定期的に資産・財産の状況を確認しておくと安心です。
【体験談】相続放棄を自分でやってみた!
相続なんて考えたことすらなかった私。
戸惑いながら相続放棄をしたときの体験談を包み隠さず書きました!
>>相続放棄を自分でやってみた!体験談ブログ【かかった費用は4,320円】
デジタル資産の整理
デジタル終活は、デジタル分野の終活で、デジタル資産を生きている間に整理しておくことです。
デジタル資産とは?
「デジタル資産」は以下のようなものです。
- ネット銀行、証券の口座
- スマホ決済のチャージ額
- SNSのアカウント
- メールアドレス
- 電話帳
- 写真、動画
- アプリ、ゲームなどのサブスク
これらは目に見えないものなので、家族が整理するのは非常に厄介です。
そして、これらすべての情報を記載してもらうわけですが、この作業は子どものサポートが不可欠になります。
なにがなんだかわからないよ…。
親と一緒に、自分のデジタル資産を整理するのもアリ!
【体験談】1分でできるデジタル終活
デジタル資産を把握するときに重要となるのが、スマホのロック解除。
もしものとき高額な料金を払っても、ロック解除できるとは限らないそうです。
そこで私と母は、スマホのスペアキー®を使っています。
スマホやパソコンなどのパスワードを書き、修正テープで消したものがこちら。
必要な時に、コインで削ればパスワードが確認できるシンプルな仕組みになってます。
古田雄介さんのホームページからダウンロードできます。
親の遺言書作成をサポート
自分の人生の締めくくりをどうするか…そんなときに考えておきたいものの一つが遺言書の作成。
遺言書は被相続人(亡くなった人)が、
- 誰に
- どの財産を
- どのくらい残すか
をあらかじめ書面に残したものです。
まずは、親がすでに遺言書を作成しているかどうか、作成していたらどのタイプの遺言書か確認しましょう。
遺言書のタイプは3種類
- 自筆証書遺言
-
- 内容、日付、氏名を本人がすべて自筆で書き、署名・押印します。
- 誰にでも簡単に作成できるが、遺言の存在を知られるリスクや、紛失・偽造のリスクがあります。
- 公正証書遺言
-
- 公証人立ち会いのもとで作成される遺言。
- 法的な強さがあり、紛失や偽造のリスクが低いですが、手続きに費用がかかります。
- 秘密証書遺言
-
- 本人が書いた遺言を封筒に入れ、公証人と証人の立ち会いで封印します。
- 内容を秘密にしながら、公正証書遺言に近い法的な強さを持ちます。
遺言書の作成ポイント
- 遺言の内容は明確に記載することが重要!
- どの財産を誰に相続させるか、具体的に書く必要があります。
- 状況が変われば遺言を更新する必要があります。
- 安全な場所に保管し、信頼できる人にその存在を伝えておくことも大切です。
あいまいな表現はトラブルの原因の元。
遺言書作成サポートのコツ
遺言書は、親の意思を尊重し、平和的な相続を実現するための重要な手段です。
このプロセスを通じて、親とのコミュニケーションが深まることもあります。
サポートする際は、親の意志を尊重し、丁寧に進めていくことが大切です。
- 親の真の意思を確認し、それを遺言書に反映させること
- 親の状況や財産の内容に応じて、最適な遺言書の形式を選ぶこと
- 公正証書遺言の作成や複雑な財産の場合は、弁護士や公証人の助けを借りること
葬儀のプランニング
人生の終わりに向き合うとき、私たちが考えることの一つが葬儀の準備。
まずは、葬儀を希望するのか、しないのか、親の希望を確認します。
もし希望するなら、葬儀の流れ、葬儀形式や葬儀社のプランなどのリサーチからはじめましょう。
葬儀はやり直しができない
家族が亡くなった時、不安になったり戸惑う暇もなく、次から次へとやることが出てきます。
知識不足のため、よくわからないまま葬儀が進み、途中で納得がいかない!となっても、やり直すことはできません。
そのため、いざというときに落ち着いて対応するためのは、大まかな流れを頭に入れておくことが不可欠です。
こちらで詳しく書きました!
>>葬儀準備のススメ!まずは「亡くなったあとの流れ」を頭に入れる
葬儀形式どれにする?
葬儀の形式には
- 一般葬
- 家族葬
- 一日葬
- 直葬・火葬式
があり、それぞれの特徴、メリット・デメリットを十分理解した上で、葬儀の希望を確認しておきましょう。
- 一般葬
-
通夜・葬儀・告別式を行い、家族・親族・友人・職場の人・地域の人など幅広い人が多数参列する葬儀
- 家族葬
-
通夜・葬儀・告別式を行い、主に家族・親族・一部のごく親しい友人などで行う小規模な葬儀
- 一日葬
-
通夜をせず、葬儀・告別式・火葬までを一日で行う葬儀
- 直葬(火葬式)
-
通夜・葬儀・告別式などは行わず、火葬だけで見送り、家族と近親者が参列
私は、祖父で一般葬、祖母で家族葬、父で直葬を経験しました。
葬儀の形式について、こちらで詳しく書いています!
【体験談】葬儀社の目星をつける
葬儀社によって提供されるサービス内容や費用、スタッフの対応力などには差があります。
そのため、必ず数社を比較してから選びます。
最近は、葬儀はシンプルな形式が好まれることが多く、少額で済む葬儀プランも増えてきました。
とはいえ、私のように葬儀に関する知識ゼロが原因で、大後悔するケースも少なくありません。
葬儀社の情報収集して、希望にあった葬儀社の目星をつけておくことが大切ですよ。
今すぐ契約するつもりはありませんが、先手必勝です!
葬儀社選びは、こちらで詳しく書いていますので参考にしてみてくださいね。
>>葬儀社選びを成功させる!【これからの新常識】納得のいく選び方3ステップ
自分らしいお墓探し
どこに眠りたいか?を考えてもらう
安らかに眠りたい場所はどこでしょうか?
お墓の種類と場所を選び、準備しておくことは、親の意志を示すと同時に、家族の安心にもつながります。
お墓の場所を決めるときには、家族が訪れやすい場所であるかどうか、管理がしやすいかどうか、といったことも考慮する必要があります。
お墓を持たない選択肢
また、子どもに迷惑をかけたくないなどの理由から、お墓はいらないと考えるケースも増えてきました。
終活する中で情報を集め、自分らしい供養方法を考える時間を作り、家族と話し合うようにしてください。
自分一人で決めてしまうと、トラブルになる可能性大です。
こちらで詳しく書いています!
>>「お墓はいらない」と思う人の墓活!心から満足できる供養方法の選び方
墓じまい急増中!
一方、遠方のためお墓参りに行けない、お墓の承継者がいない、家族に負担を残したくないなどの理由で墓じまいする人が増えています。
親が年を重ねると、遠方にある墓地や霊園までの移動の負担、お墓の掃除など足腰への負担なども、無視できません。
墓じまいは、時間とお金と手間がかかりますので、できるだけ早いタイミングで家族、親族と相談しておきましょう。
実家のお墓がある公園墓地では、「遠方のため」という理由が多いそうです。
こちらで詳しく書いています!
>>お墓を移すってよくないの?終活ガイドが費用と手続きの流れを解説
終活の話題をうまく切り出す方法
終活をしたがらない親に対して、終活の話をうまく切り出すのは簡単ではありません。
ここでは、私が実際試した中で成功したアプローチ方法を3つ紹介します。
親の不安に耳を傾ける
親が抱える不安、心配事や理解することが、終活サポートの第一歩です。
たとえば、親が「最近、健康に自信がなくなってきた」ともらした時
「具体的に、どんなことが心配なの?」
というような開かれた質問をして、親の思いに耳を傾けるようにします。
親とコミュニケーションをとることが大切。
自分の不安や期待を共有
自分自身が抱える老後の不安や期待について話し、親との共感を深めます。
「私たちも退職後の生活計画を立て始めたの。健康面や金銭面で不安なこともあるけど、旅行も楽しみたいしね。」
というように、自分の老後の計画や心配事を共有することで、親にも自分たちと同じように考えるきっかけづくりをします。
自身の体験を共有することで、親にとって終活がより身近でリアルなものとなります。
「もしも」の話題から始める
「もしも」の話題から始めるアプローチは、終活をしたがらない親において非常に効果的です。
なぜならこの方法は、直接的な「終活」の話ではなく、日常生活で起こった話題から会話を進められるからです。
中でも、健康や介護に関連する「もしも」の話題はとても有効です。
たとえば、「友人のお母さんが最近、介護サービスを利用し始めたそうだけど、もし将来、私たちもそうなったら、どんなサポートがいいと思う?」
というような話題は、将来に備えての介護計画について考える良い機会になります。
「もしも」の話題は、終活を考えるための自然な入口。
【まとめ】終活で家族ができることはたくさんある!
- 緊急時連絡先リストの作成
- 医療・介護の計画
- 老後の住まいを考える
- 身辺整理のサポート
- エンディングノート作成のコツを伝授
- 財産・資産の棚卸し
- デジタル資産の整理
- 親の遺言書作成をサポート
- 葬儀のプランニング
- 自分らしいお墓選び
「終活で家族ができること10選」は親が元気なうちにはじめるほど効果的なので、まずは親と終活について話す機会を作ってみましょう。
特に一人暮らしの親は、子どもが話し相手になることが、一番の親孝行になるかもしれませんね。
はじめは「終活なんて早い」とか、「自分でやるから大丈夫」という答えが返ってくるかもしれません(うちがそうでした)。
しかし、一度断られてもあきらめず、繰り返し話していると、徐々に親も終活に興味を持ちはじめました。
そして最近では「今テレビで、終活やってるよ!」と、LINEで知らせてくれるようになりました。
終活は長期戦。最初から完璧に行う必要はありません。
自分自身の生活を守りつつ、できることから親の終活をサポートしてみてくださいね。